角川選書<br> 日本に古代はあったのか

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角川選書
日本に古代はあったのか

  • 著者名:井上章一
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • KADOKAWA(2014/08発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784047034266

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内容説明

中世は鎌倉幕府から、近世は江戸幕府から始まっている。新しい時代がいつも関東から始まるのはなぜか? 教科書で習う「時代区分」に疑問をもち、関東中心史観に陥っている私たちの歴史観に鋭く切り込む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takeapple

10
世界史の中で日本史を考えたら、日本には古代はない、中国だって漢の滅亡で古代が終わると宮崎市定も言っているんだからと言う話。日本史学界は、東大系と京大系の対立だとか歯に衣着せぬ物言いが気持ちいい。でも、古代が奴隷制で中世が封建制と捉えるのが本当に正しいのか、古代とか中世だとかいう時代区分や呼称なんてどうでもいいじゃんと思うけど。2013/01/06

マカロニ マカロン

5
個人の感想です:B。従来日本の歴史では鎌倉幕府以降を中世とし、それ以前を古代と区分してきたが、中国では後漢が滅びた3世紀、欧州では西ローマ帝国が滅びた5世紀以降を中世と区分している。両者と日本の中世の始まりに900年近い隔たりがるのは世界史的な観点から変だ。日本は原始社会の後に古代はなく、古墳時代に一気に中世に入ったのではないかというのが著者の主張。古墳期には各地に土地を通じた主従関係が芽生え封建制の社会が始まっていたとする。この本の途中から東大と京大の東西の歴史観の差異に関して書かれ、それも興味深い。2016/06/17

Yoshihiro Yamamoto

5
C- ユーラシア大陸の東と西で帝国が滅び(ローマ帝国と後漢)、封建時代(中世)が始まった。日本の歴史区分も東アジア史の中で捉えるべきで、卑弥呼の時代あたりから中世と位置付けるべき。それ以前の日本には「文明」と言えるものはなかったので、日本には古代はない…という冒頭の主張は面白かったが、その後がいけない。「鎌倉時代からを中世としている従来からの時代区分は関東史観に染まっている」との主張が延々と続き、いささかうんざり。そもそも、「古代があるか否か」論にどれほどの意味があるかも懐疑的になってしまった。2015/06/04

Gen Kato

4
日本における「古代」「中世」区分概念の欧州との違い。現代にまで続く「京都・公家政治=堕落」「関東・武家政治=清」といった固定概念がいつごろ生まれ、誰によって語り継がれて来たか。等々、自分があまり気にしたことがなかった観点で歴史(および歴史学者たちの意見)を読み解く一冊。こういうテーマは大好き。2018/06/12

備忘録

4
日本に古代は存在しない。北ドイツやデンマークのように有史が始まるや否や、いきなり中世に飛ぶ。衝撃的な主張です。巨大な古代帝国の周辺に位置していた辺境地域なら、未開の状態から先進地域の制度を取り入れ、一足飛びに時代が進むのは充分あり得るそうで。政治思想等により、歴史認識が歪んでいる可能性を指摘しています。と、こんな風にまともな事も言いますが、後半はねちねちと関東憎しの主張を始め、印象が悪いです。酔っ払いに絡まれてるような感じ。私は関東人でありませんが、嫌~な気分に。しかも専門はポルノなんですかこの著者……2014/08/24

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