内容説明
バブル経済崩壊後、暴力団も冬の時代を迎えた。その中で渡辺芳則五代目組長就任後の山口組は急速に組員を増やし、引退時までに全暴力団員数の四十七・五パーセントを占めるに至った。一人勝ち状況をもたらした要因は何か。渡辺組長をたびたび取材した著者が貴重なインタビューテープをもとに話を再現。その語録から組織拡大戦略、人身掌握術、危機管理の対応など「山口組経営」の本質を読み解く。さらに稲川会・故・石井進会長、弘道会・司忍会長(当時/現・山口組六代目組長)の証言も収録。
目次
山口組の経営とは何か
団結、報復、沈黙が組織原則
警察にどう対するか
塀の中の過ごし方
ステゴロでガスを抜かせる
ヤクザ社会は実績だ
近隣関係の危機管理
警察と共存を図る
ヤクザへの道のり
山健組との出合い〔ほか〕