内容説明
終焉をむかえつつある人類の世界。探偵・南深騎(みき)と菜美の下に、黒鴣瑠華(くろうるか)と名乗る美少女が現れた。眠り続ける美女。蠢く人面蒼。3つの時を刻む巨大な時計。謎が漂うクロック城に2人を誘う瑠華。そこに大きな鐘が鳴り響いたとき、首なし遺体が次々と現れた。驚愕のトリックが待つ、本格ミステリ。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
297
「物理トリックの名手」と呼ばれる北山猛邦さんのメフィスト賞受賞作の記念すべきデビュー作です。本書のカテゴリーは幻想SF本格ミステリーと呼べると思いますが、普段は滅多に読まないジャンルの話ですのでとにかくフレッシュで頁を繰る手が進み私にしては猛スピードでアッという間に読み終えましたね。時々「ゲシュタルトの欠片」「時間に穴を開けて歩き人を呪い殺すスキップマン」といった抽象的な語句が出てきますが、割と鼻に付かず適当にやり過ごせば平気で読めますね。ジョークや笑いが皆無な事でピリッとした緊張感に包まれていいですね。2022/02/13
nobby
153
面白かった♬舞台は人類終焉を迎えつつある世紀末、冒頭から「幽霊じゃないよ、〈ゲシュタルトの欠片〉だよ」なんて言葉にニヤリとしてたら、いきなりSEEMなるテロ集団に掃討される探偵事務所…〈スキップマン〉なる怪異を探るべく訪れた『クロック城』で〈真夜中の鍵〉を同じく目指すは十一人委員会ってエヴァかよ!?(笑)いや、こんなSF設定ガッチシながら、あえて物語はきちんと本格ミステリなのがポイント!不可能犯罪としての連続殺人を圧巻の物理トリックで覆す様は鮮やか!個人的には首を切断した理由の斬新さが最も衝撃だったけど…2020/01/19
ダイ@2019.11.2~一時休止
110
城その1。SFっぽい世界感であるがデビュー作から物理トリック全開って感じ。図解があるので先のページを見るのは厳禁。2014/02/21
yu
97
Kindleにて読了。 新しいミステリー!とうのが率直な感想。 というより、ミステリーなんだかSFなんだか。。。 不思議な設定すぐて、これはこれでアリなんだろうな。2018/09/02
ちーたん
91
★★★☆☆著者デビュー作。読了後の率直な感想はさすがメフィスト賞w(第24回受賞作)1999年9月。世界の終焉まで残り僅か。警察もライフラインも機能してない世界。ある探偵の元に通称『クロック城』と呼ばれる館に住み着く霊・スキップマンを退治してくれと美少女が依頼にやってくる。館にそびえ立つ3つの大時計は現在、過去、未来の時を刻む。やがて起こる首無連続殺人事件。霊の仕業か?はたまた?◆トリックはすぐピンときた!ただ終焉、ゲシュタルトの欠片、真夜中の鍵、SEEM、クロスと色々何がなんだかw設定が一番のミステリw2020/05/02