内容説明
俳句はなぜ縦に書くのか、なぜ季語を含むのか、写生とはなにかなどの疑問・難問を丁寧に解説。古代歌謡以来の詩歌文芸の歴史のなかに俳句という詩を位置付けて、「俳句とは何か」を解明する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
15
「俳句研究」という雑誌に連載されたものだから俳句入門書というより俳句を極めたい人用か。「俳句とは何か?」を現代だけではなく古代の歌(韻文)の歴史から紐解いて俳句の成立を追っていく。根源的にある詩歌の力というもの。例えば「奉る」という日本の詩歌が本来持っていた祝詞からの伝統を意識するためには縦書きじゃなきゃいけないとか(横書きを否定)。ちょっと軽く俳句をやってみようと思うものには重い。まあ、芭蕉の俳句が和歌の伝統から来ているというのは確かにそうなんだけど。俳句は異界との交信であるという。2021/04/18
愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
6
タイトルに惹かれて、手に取りました。『無意識な口語の広がり、文語の崩れはどのようにして広がっているのだろうか。それを見ておきたい。』ついて述べているくだりがとてもわかりやすく、読み応えがあり、俳句の世界も奥が深くて楽しいかも♪と感じれました。2013/04/30
豆ぐみ
0
平成19年、角川選書。よくある作句法中心の入門書ではなく、俳句はどういうものかを考える手引書。自分が歴史的仮名遣いを使ってることもきちんと考えねば。むむむ。とりあえず、過去の俳句をもっと読もうと思った。2017/02/07
たつのすけ
0
○2022/08/29