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内容説明
榊原英資氏が昨今の経済・社会現象を独自の視点で分析し、問題の根源に迫った評論です。近年、物事を何でも単純に割り切る「二分割思考」が目立っています。それが異質なものを認めない「いじめ」を引き起こしています。一方、経済の面では市場原理主義の考え方が広まり、これが「二分割思考」と相まって、「儲かれば何をやっても許される」という拝金主義的な風潮を生んでいるのではないでしょうか。そうしたことが、利益至上主義の企業と、それをスポンサーとするテレビ、そして低俗な弁組によって情報操作される視聴者、という構図を作っています。その構図が日本の知的レベルを引き下げ、社会を幼児化させていく、と訴えます。
目次
第1章 子どもの世界は大人の鏡
第2章 家族の変質
第3章 教育の混乱
第4章 企業倫理の崩壊
第5章 マスメディアの堕落
第6章 規制緩和と地方分権の落とし穴
第7章 地方の瓦解
第8章 ポスト産業資本主義と新しいコミュニティー
付章 二分割思考は知的退行
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
魚京童!
15
ぜんぶ、資本主義のせいだ。2015/05/26
けんとまん1007
9
少し前の出版ではあるが、まさに、今のこの国は、この延長線上にあると思うし、ますますその傾向も強くなってきている。思うに、段々我慢できる人が少なくなってきているのだと思う。自分で考えることを放棄して、何かの情報に頼り、先のことは考えずに、大樹の陰にはいって一緒になって騒ぐだけで、自分自身がなく責任からも逃げる。汗をかくことを嫌ということだろうとも思う。地べたを這いずり回るようなことが、評価されず、厭われるようになってしまったことは、残念だ。その中で、何ができるりか・・自分で動くしかない。2013/08/16
tama
7
図書館本 うーーん 読み終えたけど、求めたものとは若干違った。「考えるのを厭う人達」は二項対立型と関連することを少し語ってるけどその原因についてはほとんど語られてない。最近の政治に絡める話が多いなぁ。そんなのどうでもいいから「考えない人達が生まれ増える深い原因8割、対策2割」の本を誰か書いていないかな。テレビ放送以前から「考えずに乗っかる」連中は日本に腐るほどいたからね。2015/03/18
かやん
7
図書館で見つけました。2007年に発行とありますが、6年経った今、ますます幼児化する一方の日本社会…子どもの教育ひとつとっても、規制色の強い公教育よりずっと塾の方がいい仕事をしていると。勉強したい子はどんどん伸ばしてくれる目的がはっきりしているから。今後良くなっていく希望が持てないだけに、わかるけどどうする…という感じ。2013/08/05
noritsugu
6
参考になる情報はあったけど、教育論に関してはエリートの考えそうな素人教育論を超えていないかなあ~2009/08/09
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