内容説明
人気作家・篠崎豪輔が殺された。軽井沢の彼の山荘に元編集者、挿絵画家、作家志望者、ホステスら関係者が集まっている時だった。絶大な支持を笠に着て周囲の者には傲岸不遜な彼だったゆえ、誰にも殺害の動機は考えられた。だが、警察は容疑者すら絞れない。混迷のなか、さらに殺人は続き……。そこへ名探偵・星影龍三! 鋭利な推理で不可解な事件の真相に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
322
あいかわらず長編では人間味がまったく感じられない星影。ミステリとしてのまとまりは中編の方が良く、物語としての面白さは長編にしたことでグッと高まっている。特に第一章の追加は大正解。トリック類が全般的に弱く、解決に至る手掛かりも疑問に感じる。特に千恵子がドライブキャンセルした理由は、アレを星影みたいに断定的に言い切ってしまっては、現実世界では九分九厘赤っ恥をかくことになる。どうしても『りら荘』と比べてしまうと点が辛くなるものの、ストーリー展開や人物描写、読み物としてはコチラの方が楽しく読めるような気もする。2018/06/09
Kircheis
299
★★★★☆ 星影龍三シリーズの本格ミステリー。 語り手の田中視点で物語は進行。最初の各登場人物のエピソードは名前を伏せて描かれる。絶対叙述トリックだと思い、あらゆることを疑いながら読んだため疲れた笑 読者への挑戦状のところで本を閉じ15分ほど推理。結果犯人と篠崎殺しのトリック及び動機、第4の殺人の方法、連続殺人をするに至った理由等は当たっていた。 その後解説を読むと、当時の多くの読者が自分と同程度までは推理できていたようだ。全部当てられた人マジで凄い…特に団平殺しの方法ね。2023/09/12
セウテス
84
【探偵星影龍三】シリーズ長編第3弾。〔再読〕小説宝石に、犯人当て懸賞小説として発表された短編が原型の作品。しかし単に長編にした作品では決してなく、むしろ人物の背景が描かれる事で、リアリティーが増したと感じる。鬼貫警部作品と違い、星影は最終章の本当に解答編を説明するためにしか登場しない。いや、電話越しに犯行の謎解きをするのだから、姿は登場すらしていない。私は懸賞小説の原型を読んでいるのだが、本書にはその短編と解答編が載っている事はミステリ好きにとって、数多の参考になるだろう。フェアに読者と向き合った良作だ。2020/07/01
ゆう
37
いただきもの。星影龍三シリーズ。もしかしたら鮎川哲也賞受賞作家さんは読んでるけど鮎川さん読むの初めてなんじゃないのかしら、私。人気作家・篠崎豪輔の山荘に関係者が集まっている最中、篠崎が殺害される。敵の多い彼を殺したのは誰が。読んでも読んでも登場しない星影探偵。やっと出てきたと思ったらこんな斬新な出方をするとは。こんなパターンもあるのか。いけすかないけど嫌いじゃない。しかしドライブ断った理由(笑)2017/10/25
ミーホ
26
[星影龍三シリーズ1]鬼貫警部も好きだけど、こっちの方が「りら荘事件」的シチュエーションで好み。探偵役もいけ好かなさ具合がいいね。やっぱり頭脳明晰な人はこういうひねたところがあって欲しい。お話の中では(笑)ドライブ辞退の理由がぶっ飛んでて思わず吹いた。本格、鮎川作品にこんなコミカルなオチが来るとは斜め上過ぎて石持作品かと思ったよー(褒めてます!!)登場人物の書き分けが素晴らしく、魅力的だったり憎めなかったり。中編犯人あてで伏線の確認して改めてすごさを実感。そして古めかしい口調がだんだんクセになってきたw2015/05/14
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