内容説明
“ホテル・ウィリアムズチャイルドバード” 通称<鳥籠荘> には、変わった人々が棲みついている。 妄想癖の美女、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、不気味な双子の老人などなど。 住人の1人・衛藤キズナが5階に住むひきこもりの美大生・浅井有生と知りあったのは16歳の冬。 絵のヌードモデルのバイトに誘われ、そして――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほたて
24
パンクファッションのストリート娼婦もどきにゴスロリ小学生と着ぐるみパパさん…生粋の変人ばかりの鳥籠荘。着ぐるみパパさんのエピソードに、学生の時にはまってたジョン・アーヴィング『ホテル・ニューハンプシャー』を思い出しました。退廃的な雰囲気や犯罪すれすれな世界観も共通するものがあるような。思わせぶりなエピローグに続きも読みたい気持ちにさせられます。2014/06/07
七月せら
18
世間で真っ当には生きられなさそうな諸事情を抱えた住人達が暮らす鳥籠荘。個性豊かな登場人物達がそれぞれの問題に対処したりしなかったりしながら送る日常が愉快で、時に切なくて、すっかり虜になってしまいました。図書館で借りた本ですが、とある手紙のページに濡れてしまった跡が。その気持ち、とてもよく分かります。2017/12/12
coco夏ko10角
17
主人公が苦手なタイプだった。続きはもういいかな…2015/04/27
氷風
17
なんとなくふわぁとした気分だったので・・・。タイトルとジャケに惹かれました。いやぁ。期待どおりの世界観で好きだった。確かに変人ばかりの住人で、実際あまり関わりたくないような。でも、1人暮らしをするならこういうトコロに住んでみたいような。2010/12/23
星野流人
15
ホテル・ウィリアムズチャイルドバード、通称〈鳥籠荘〉に住む社会不適応者たちの物語。とある画家のヌードモデルを引き受ける少女を主軸とした短編集の形式で、4編。どの物語も切なさに溢れていて、非常によかった。全体を通して、どことなく桜庭一樹さんぽかったなあ、と思ったり。ただ、浅井さんが他作品でもよく見かけるタイプの「以前の恋人を今でも引きずってる、未練がましい男」だったりと、ところどころで若干テンプレ気味なところもありつつ。2011/12/11