内容説明
三億円事件で殺人が!? 4大探偵の推理合戦! 「三億円事件を再現してお見せしよう」真犯人逮捕のために大富豪が入念に計画した推理ゲーム。クイーン、ポワロ、メグレ、明智といった往年の名探偵たちは抜群の能力を競い合う。だがクリスマス・イヴに予想もしなかった殺人事件が! 驚天動地のトリックが圧巻の西村ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koma-inu
46
作者への追悼作として読みました。メグレ、エラリー、ポアロ、明智という豪華な往年の探偵が揃い、3億円強奪事件の真実を追う。本書は70年代作品で、4探偵は60歳代。パロディかと思いきや、読者への挑戦状つきの本格でした。堅実的な事件とトリックで、ポアロ物に1番近いです。探偵からの手紙による意外な締めくくりは◎です。4人並ぶと、ポアロの個性が群を抜いた気がします、ワガママが凄いです。2022/04/15
セウテス
42
〔再読〕新装判に釣られて購入です。表紙のお札の絵が聖徳太子の壱万円札なのに微笑む。とある大金持ちが、時効前の三億円事件を解決するには警察では無理と、世界的な名探偵を日本に集めます。早速捜査開始と思いきや殺人事件が起きてしまう。メグレ、ポアロ、クイーン、明智の四人が推理合戦をする何とも豪華なパロディーかと思うなかれ、しっかりとしたミステリーになっています。四人の言動や考え方、動作等特徴を捉えており、とても懐かしく愉しいのですが、折に触れて原作のネタバレに繋がる会話があり、既読なれば笑えますが注意が必用です。2014/07/12
hnzwd
24
三億円事件の謎を解くため、日本人の大富豪が事件当時と同じようなシチュエーションを用意し、各国の名探偵に推理をさせるという話。集められたのは、クイーン、ポワロ、メグレに明智小五郎。当初は計画通りに当時の事件をトレースしていくものの、想定外の事件が発生して。。西村京太郎の鉄道じゃない系は、名作が多い。シリーズ追いたいですが、、入手できたら、って感じですかねー2022/06/08
マッちゃま
18
あの三億円事件を再現するコトで真犯人を逮捕する…大富豪の提案にクイーン、ポアロ、メグレ、明智の4大探偵も呼び出される。三億円をワザと盗ませ監視するコトで過去の犯人に辿り着く筈が殺人事件に発展し4大探偵たちも推理する。原作ファンも納得のパスティーシュ…というより愉快な設定と謎解きを楽しむ作りかと思いました。ミステリとしては面白かったですし綾辻氏と西村氏の対談も収録されており、こちらも楽しめました。ただし4大探偵たちの過去の活躍譚(代表作)のネタバレが大多数あり未読の方は要注意。作品によっては犯人までも…2016/06/27
ホームズ
13
西村京太郎は2作目かな(笑)少し退屈な出だし。探偵たちのキャラクターがあまり好きになれなかったので・・・。事件が起きてからもやはりキャラが・・・。物語に入り込めなかった。事件よりも語られる探偵たちの昔話の方が気になってしまった。悪い意味で・・・。作品の犯人が書かれていたりトリックが出ていたりと・・・。読んだのが多かったのが救いですが読んでない人は災難ですね・・・。巻頭に注意書きが必要ですね。2010/10/27