新潮文庫<br> 人間失格

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新潮文庫
人間失格

  • 著者名:太宰治【著】
  • 価格 ¥308(本体¥280)
  • 新潮社(2011/10発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784101006055

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内容説明

「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1282
高校生の時に初めて読んで以来、何度目かの再読。第1の手記冒頭の跨線橋のエピソードや「罪のアント」など、物語のほとんどが記憶のうちにあるのだが、それでも再読に耐える小説だ。ただ、これを読むと荒涼とした、あるいは一種陰惨な気分に襲われることになるのだが。第3の手記の最後「ただ、一さいは過ぎて行きます」は、生に対する諦念と言いようのない寂寥感に満ちた表現だ。これに続く「あとがき」は評価が分かれそうだ。そこに、わずかな救いを見出すこともできるし、いっそ無い方がいいとする見方とに。私は、果てしない寂寥感の方をとる。2012/11/26

1138
主人公の考え方が何となく今風で、引き込まれました。たった150ページで学生時代から27歳までを書いてしまうなんて凄い。自分を見せないために道化になって振る舞い(でも思わぬ人にバレるw)、自分の意思というわけでもないのに左翼活動を行ったり、面白いとは違うのだが何か笑えます。この主人公=太宰治本人のことなんでしょうか?2014/12/28

zero1

864
人間失格かどうか判断するのは誰?人生は恥ばかり?人は誰もが演じている?読者にとって鏡になる普遍的な作品を再読。葉蔵は他人が何を感じているか理解できない子だった。そのため道化を演じるが、中学の時、竹一に見破られてしまう。その後、高校進学で上京するが酒と女に溺れ心中騒動の末、退学となる。漫画家として収入を得るが…太宰自身が心中したこともあり、一部のファンからは神格化されている。その一方で全否定する文学者も。葉蔵は単なる小心者?葉蔵と太宰はどうすればよかったのか?誰もが内側に葉蔵を隠しているとは言えないか?2019/05/01

ehirano1

611
世紀の「闇墜ち/病墜ち」大小説は圧巻である一方、なぜこの小説が国民的小説なのかを考えさせられました。おそらく「まともな人間≠人間らしい」について終始断続的に且つ、強烈な情景/状況を以てひたすら問われていたからではないのかと思われました。2024/09/01

ちくわ

467
著名作を初読。読書経験豊富な方は…傑作だ!人間の本質を抉っている!流石太宰だ!と絶賛の嵐かも知れないが、自分は通読中ずっと胸糞が悪かった。ただ、読書でここまで感情が昂った経験も少ないので、何処かで心を鷲掴みにされていたのかも? 余談だが、近所の開業医の末っ子が葉蔵とダブった。彼は出来が悪く、中学から不良達のイイ金づるとなり、端から見ていても可哀想だった。彼は親がお金持ちである以外に何も持たざる人間だったのかも。失うモノが無い人間=強いのなら、失い続けられる彼は強くなれない運命だった!?と思うと切なかった。2025/05/24

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