内容説明
大学教授の夫とは没交渉、官能の歓びを知らない翻訳家の奈子。彼女は、とあるパーティでささやかれた声が耳から離れないでいた──「感じそうな体だ。後ろから入れてみたい」。ナポレオンの妻・ジョゼフィーヌの貴重な回想録を探していた奈子は、持ち主の自宅を訪ねることになった。その男こそ声の主、サド研究家の今泉だった。鎌倉の洋館で秘かに始まった今泉の“レッスン”。この淫らな姿は研究のためか、愛のためか…。奈子の内で次第に強い欲望が芽生えていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めめめ
2
タイトル、単行本時の「変態」の方が絶っっっ対にいいよ!!!!! 奈子はジャン=ポールを恋人に、三田夫人とムッシュウ・ベルティエを愛人にして今後の人生を愉しめばいいんじゃないかな。2016/11/07
マシンガン
1
パリと鎌倉を舞台にした、殆どエロ小説と云って良い内容だが、文学臭の漂うところが作者の為せる技か。2018/06/16
Chie Okahata
1
・パリ ・サディスト ・翻訳家2015/04/12
トマシーナ
0
藤本節全開、といったところか。作中、ジョゼフィーヌの話はこじつけというか胡散臭いというか、でも作者らしい展開。ストーリーを鎌倉ではなくてパリを舞台にしていた方がもっとエロティックな展開だったのではないか?あ、でもそうすると蚕の話がないな。実は京子の不倫相手が達雄だったみたいに、どうせなら、最後はもう一ひねりしてくれても良かったような気がする。2017/10/01
ザッハトルテ
0
結局ジョセフィーヌってどこいったの?2017/08/25