内容説明
行員の怪死は、やはり将門の祟りなのか。浅見光彦は、「将門の椅子」の後任・川本と会い、調べを進めるうちに、次々と将門ゆかりの地を踏破する。それらは、日本列島を貫く中央構造線上に重なっていた。経済の暗部、歴史に潜む闇、世紀を超えた壮大な謎を追う浅見光彦が、伝説の深奥に見つけた驚愕の真相とは。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
104
再読。「正義は狂気を生む…」そして「名誉ある自決」もうプロローグで語られていた事柄や言葉へと導かれる展開はお見事!ただ、全体的に後出し後付けと感じる真相解明は残念かな…諸般の都合により『将門伝説殺人事件』から変更したというタイトルは、その閃き要素に感嘆出来るもののストーリーを想像させる魅力には至らない…浅見さん活劇はいつも通りに楽しめるけど、下巻でも銀行腐敗の告発が延々と続くのは少し重く疲れる。その割に関わる面々のやり取りが軽薄なのがちょっと違和感(笑)そして覚えていたつもりの黒幕は全くの勘違いで苦笑い…2019/07/20
sarie
6
めずらしく刑事局長のお兄さんの出番があった作品でした。普通に面白かったです。2015/12/31
suika
2
本作の舞台となった銀行の隣に将門塚があり、その首塚に背を向けた「将門の椅子」に座った者には死が訪れるという。平将門というと謀反を起こした人物という認識しかなかったのですが、教科書では学べない歴史の裏エピソードを知ることが出来たのは収穫です。また、将門ゆかりの土地が数多くあることも初めて知りました。こういう伝説と殺人事件を絡めた物語は内田先生の得意とする分野ですね。なお、浅見とヒロインの奈緒美とは大学の同級生という間柄ですが、奈緒美と浅見は蕎麦屋で天丼を食べる程度という、なんとも色気のないことでした(笑) 2012/10/25
しん・かんかん
1
なかなかテーマは深いしボリュームもある。仕掛けも面白いが、最後の謎解きは少々無理やりかも。もひとつ分からんのが遺族会に出席した帰りに事故死した祖母の夫がはじめから戦死していないってところ。2010/12/25
如月光子
1
浅見光彦。八幡の藪知らずが事件の発端。丙種兵隊が銀行頭取になり今の日本を憂う。




