内容説明
戦後日本はひたすら走り続け、空前の繁栄を実現した。だが、今の社会は本当に我々が望んだ姿なのだろうか。己の力を顧みず、夢を追うと言いながら親に寄生する。努力せず不平等を嘆き、世の不条理にすぐに挫けてしまう。気がつけば、そんな幼稚で情けない日本人が増えすぎてはいないか――。日本人から常識と生きる力を奪った全ての元凶、「戦後教育」の罪を炙り出し、解決策を提言する警世の書。
目次
序章 二周目の挫折、三周目の破綻
第2章 「宿命」を受け入れる潔さ
第3章 「不条理」を生きぬく図太さ
第4章 「日本人」であることの誇り
第5章 「大人」を取り戻すために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
6
基本的に,絶対の正解などありえない.存在するシステムは,どこかで歪んでいるものである.その歪みを修正することは大切である.しかし,歪んだシステムだからといって全てを排斥しようするのは,明らかな間違いである.2011/06/14
乱読家 護る会支持!
4
著者は、現代社会の病巣を、全て戦後教育の問題としたいようですが、そうかな??学力の低下と言われるが、他国との比較で言われるのなら、相対学力であり戦前との絶対比較ではない。離婚率の増加は、女性が働ける時代になったとも価値観の多様化とも言える。子供は学校だけで育つわけではない。問題があるとすれば、学校よりも閉塞感があり夢が持てない社会の方にあるのではないか、、、我が問題として、大人が頑張ろうぜ!2017/02/24
Wackey
2
ニートやフリーター、不登校など含め様々な角度から戦後教育の批判が書かれている。戦前・戦中教育を受けた「老人」世代と戦後教育を受けた「新老人」でのギャップ。さらに明治生まれと大正生まれの間にある大きなギャップや戦中教育世代にも「尋常学校」世代と「国民学校」世代と微妙なギャップがあり、戦後教育を受けてきた我々はこうしたギャップを感じることができなく、「自分達とは違う何者か」を失った。という話は興味深く納得できた。第四章では教育基本法と教育勅語が比較されてますが、教育勅語がいかに偉大だったのか思い知りました。2015/01/24
摩訶不志木
2
先進諸国に教育基本法に類する法律はない、ということに驚いた。そういうことなら著者の教育基本法廃止という考えもありなのかも…?批判的な内容なので、全てが納得出来たわけではないが、興味深い考えだと思った。2014/07/19
リスとヒョウを送る!
2
タイトルにとらわれず読んでみるととてもいい。内容はとても中立的かつ現実路線だと思う。子育ての参考にしたい2010/09/30