内容説明
エリがある日帰宅すると、バイキングが待ち伏せしていた。その全身黒ずくめのたくましい大男は、王の戦士ハウクと名乗り、国に戻れという父王の命令を伝えに来たと言う。エリは父の顔さえ覚えていない。両親の離婚にともない、幼いころ北欧の王国からアメリカに移住したからだ。わたしたちをほうり出した父が、今さらなんの用なの?王国には戻らないわ。エリがきっぱりと断って家から逃げ出そうと身をひるがえしたとき…。「お許しを、殿下」突如大男に押さえつけられ、目の前が真っ暗になった。
感想・レビュー
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糸車
26
ヒロインは三つ子。母は北欧の小国の王である父と離婚、赤子だった三姉妹を連れてアメリカへ。つまりヒロインはアメリカ育ちのお姫さま。ヒーローは王から信頼されている騎士。それぞれ身分が高い父と母が理由があって結婚しなかったために私生児に。独特な制度の中、精神的にも肉体的にも強く誇り高く育ったヒーローの自制心がヒロインの誘惑に揺らぎ、葛藤する。三部作の真ん中を先に読んでいたので結果は知っていたんだけど、ヒーローの文字通り命がけの求愛に胸がキュンとした。父と母の離婚理由、兄たちは本当に事故死だったのかは謎のまま。2016/05/01