内容説明
改革を急ぐ清盛は、日宋貿易の活性化と国政刷新をめざし福原遷都を強行。続いて、抵抗する後白河法皇の院政を停止(ちょうじ)し、朝廷を凌ぐ絶対権力を掌握する。しかし坂東では、復仇を呼号する源頼朝が蹶起、所領の利権をめぐって中央と対立する武士を取り込み、一大勢力を築きつつあった。各地の叛乱に追討軍を催す中、志半ばにして病に斃れた清盛――英傑の大志は、このまま虚しくなるほかないのか?風雲急を告げる第三部。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
26
○頼朝の描写が笑えます。見た目がいいだけで、英雄というよりも悪い意味で女性的すぎます。富士川の戦いの解釈は納得できるものでした。2022/08/07
BIN
13
巨星墜つ。鹿ヶ谷の陰謀から平清盛死後の木曽義仲による火牛の計まで。主人公が平家だからもあるが、源頼朝の評価が限りなく低い。小心、臆病、政略謀略武勇なしと美男子だけが取り柄ということで頼朝嫌いな私としては楽しいところです。多弁なだけな叔父の源行家の躍動が他書より目立つ。誰もがこんな軽薄者に踊らされるというのも変な話です。それに対して改革を断交し、孤立する清盛に対してたまにそっと寄り添う藤原長成と最後にライバルながら清盛の死を案じ歔欷する後白河法皇にちょっと感動。法王嫌いなんだけど見直した。清盛良かったよ。2019/02/15
TheWho
11
前巻で太政大臣を経て平相国と呼ばれ頂点に立った清盛に対して、反平家勢力が徐々に芽生え始める。しかしそれに対峙する人材を欠いた平家一門に対して絶望する清盛、後白河上皇の思惑、そして以仁王の令旨から始まる源氏勢力の台頭と源平盛衰記の様相が語られている。特筆すべきは、後の戦国時代の松永弾正や織田信長が弾圧した宗門政策の先駆けとして清盛が、そして不可侵の存在として天皇家を確立したのが後白河上皇と語られていた点であった。巻末で清盛が没し、いよいよ平家の滅亡へと展開する次巻が楽しみです。2015/04/05
Izutan
5
清盛を主人公として書いているため、当然なのだが、比較対象となっている頼朝への評価が低くて笑えてくる。何もそこまで言わなくてもというレベル。しかし、藤原官僚群を打破し、大輪田泊の整備と日宋貿易の開始、頓挫したものの、福原への遷都という数々のものを残した清盛の業績に比較して、偏狭な鎌倉に引きこもり、身内へも猜疑心しか持てなかった頼朝の器が小さいと思えてしまうのもた事実であろう。2017/10/18
Aki
1
物語として平家の栄華も一つのクライマックスを迎えた。まさに巨星墜つ。また作者が語る毀誉褒貶もはっきりしてきた。最終巻は如何に?楽しみ。2015/01/16
-
- 電子書籍
- 第49話 満面の笑顔はすべてを語り尽く…
-
- 電子書籍
- 愛人記念日【分冊】 3巻 ハーレクイン…
-
- 電子書籍
- P/Lは修正写真 ぶっちゃけ、キャッシ…
-
- 電子書籍
- ゴゴゴ西遊記―新悟空伝―(4) てんと…