内容説明
「私を成仏させてください」浪人中の榊原久馬の家にいる美しい幽霊・小夜は辻斬りの五人目の犠牲者だった。自分の仇を討ってくれと家に現れた彼女は、久馬の母とも意気投合し、彼の身の回りの世話もするようになる。だが、小夜は怨みを捨てず、仇を討たねば、榊原一族を呪い殺すという。(「影女房」より)剣に生き、剣に魅せられた下級武士の悲哀を描いた著者、新境地の傑作時代怪異譚。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
16
Twitterでどなたかがお勧めされていてとりあえず読んでみた一冊。かつてアンソロジーで読んで驚愕した「茂助に関わる談合」が収録されていてさらに驚き。幽霊やこの世のものでない怪異と、剣や侍がテーマの連作集です。短編と掌編の組合わせで構成されていますが、短編は時代小説にあまり縁がない私でも面白く読める物語で、ユーモアと悲哀、恐怖のバランスが良いのですが、菊池秀行の底知れなさは掌編にあります。面白かった。2024/08/22
S 2
8
菊池先生の時代ものを初めて読んだ気がします。ちょっと長めの耳袋っぽくもあるような気が。基本的には剣とそれに携わる人々のちょっと怖くて不気味なお話。『茂助』が個人的には妙に記憶に残ります。2018/08/22
5〇5
5
あらこれ、時代小説怪異譚なんだけど、読ませるわねぇ。幽霊の女房が出てきたり、這いずる化け物へと変じたり、剣に囚われた者たちなどさまざまな怪異や異変が次々と現れて驚かせてくれるんだけど、単なる怪談で終らないの。武士たちの切ない宿命を感じさせてくる悲哀のストーリー展開に、心を持ってかれちゃうのよね。武士の業や葛藤を描いた傑作でもあるわね。2026/07/19
なおり
1
短編集。期待薄で読んだものの、意外とこの世界観は好きだった。女はしたたかなものですね。2013/08/08
dart
0
4.52009/01/12




