内容説明
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『正法眼蔵』を原文の堅牢緻密さと豊かな詩的イメージをそのままに見事な現代文に甦らせた待望の名著の文庫版第二分冊。第十七「恁麼」巻から第三十四「仏教」巻まで、道元四十三歳から四十四歳までの円熟期に書かれた『眼蔵』全巻での白眉。デカルトを超えハイデッガーに対比しえる存在論、時間論、言語論、そして禅の本質論を収載。
目次
恁麼
観音
古鏡
有時
授記
全機
都機
画餅
渓声山色
仏向上事
夢中説夢
礼拝得髄
山水経
看経
諸悪莫作
伝衣
導得
仏教
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
amanon
6
このヴァージョンを含めて、正法眼蔵は5、6回に渡って読んでいるはずなのに、全くと言っていい程理解が深まったとか頭に残ったという塩梅にならない。それでも、いずれまた読み直したいという気になるし、実際に読み直してしまう…これは一体何なのか?つまり、禅修行と同じで、頭ではなく、体で理解すべきものということか。体で理解すべものをあえて言語で解き明かそうとする途方もない試み。そのことによって生み出される豊穣な世界…1巻でも同じようなことを述べた気がするが、そのようにしか表現できない唯一無二のテキスト。解説も秀逸。2020/06/21
roughfractus02
2
「時が有る」のか「有る時」なのか? 「有事(うじ)」を文字に従って分離すると痛い目に遭う。「松も時」であり「竹も時」だというくだりで、有ることが時なのだと理解される。対象と時間が合成されるのではなく、そもそも一つなのだ。文字は視覚的構成だが、概念を十分表現するわけではない。悪も一つの逸脱であり、その意味を無化すべきものとされる。意味をなさないものを禁止すれば、意味を与えることになるからだ。「諸悪莫作」は「諸悪を作すこと莫(なか)れ」と「諸悪を作すこと莫し」の間を動く。著者は遠ざかり、そして不意に隣にいる。2017/02/16
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