内容説明
表紙にコバルト色の艶紙を貼った本がある。題名も著者名もない。扉を開くと初めて「阿蘭陀すてれん」という奇妙なタイトルが見えた。謎の本にこめられた人生の悲運を描く表題作をはじめ、怪談、SF、ブラックユーモアと多彩なテクニックを駆使して描かれた恐怖ショート・ショートの傑作集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おくちゃん
10
怪奇的なもの、SF、クスッと笑ってしまう結末のもの、、、色んなジャンルの短編集。飽きずに読みました。2023/01/27
ペペロニ
8
恐怖感は薄れたが、幅広いジャンルに跨った短編たちがたくさん収められ、飽きずに最後まで楽しめた。2019/06/15
KAZOO
8
「悪魔はあくまで悪魔である」に比較すると恐怖の度合いが減って、奇妙な味の小説が多くなっている気がします。それでも短篇集というのは読みやすくよくもまあこのようなことを思いつくなあという感じがします。星新一さんや阿刀田さんとはまた異なった味わいです。2014/03/27
yunomi
1
J.G.バラードや『渚にて』を思わせる「忘れられた夜」がとても良かった。1970年に日本を舞台にした終末SFを書いて、それが今読んでもちっとも古びていない、というのは凄い事だと思う(「寸断されたあとがき」では、なぜ古びていないのか、その種明かしを著者自身がしてくれている)。椎名誠の『アド・バード』など、この作品をイメージソースにしているのではないか。2014/03/03
takeshi3017
1
恐怖短編集(全3巻)の第2弾。 35話で構成された”都筑”不思議ワールド。 恐怖短編と一口で言っても、そのストーリーのジャンルは、SF、殺人、エロス、哀愁と様々。 以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file2/neta7201.html