内容説明
誰も愛せない。壊れた心に降り積もる物語。心変わりした恋人由美子が選んだのは、こともあろうに兄貴だった。大学生活を捨てた祐介は信州菅平の宿「かむなび」で、明るさの奥に傷みを抱えた人々と出会う。 (講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫 綺
90
大阪オフ会にて、ホワイトさんからの借り本。単行本で既読。兄に彼女を奪われた主人公、シングルマザー、登校拒否児童の女児、元登校拒否児童の女性、次から次へと心に傷を持った人たちが・・・。どうなることやら。下巻へ。2012/11/26
mmts(マミタス)
68
恋愛小説は女性ものがほとんどですから、このように失恋によりボロボロになった男性からの恋愛ものは珍しく思いました。やっぱり、失恋に限ったことなく、きっと田舎暮らしは傷心をすっきりさせるかもしれません。主人公の友達からのアドバイスには、まさしく目から鱗でした。たしかに略奪愛だと感じるかもしれません。しかし、結婚しているわけじゃないし、心変わりは仕方ないかもしれません。うーん、やっぱり略奪愛?難しいですねぇ。どうしてか主人公が立ち直れますように。個人的には読みやすいから大満足しました。下巻はまだ分かりませんが。2016/10/29
カピバラ
59
村山由佳的恋愛小説を読みたくなって、手にした一冊。兄貴に恋人を奪われた哀れな青年が心の傷を癒すため、田舎で住み込みのバイトをしながら成長するストーリー。瞳子さんが好きです。下巻へ。2016/03/26
まさきち
57
感想は下巻で、と思いましたが言わずにはいられないことだけ。兄貴と由美子、そしてこの状況を容認しちゃう両親は最低。2018/04/03
優希
42
辛い恋の物語と言っても良いですね。自分の彼女が心変わりの浮気相手が兄という苦しみが伝わってくるようでした。逃げた先で知り合ったワケあり主婦との関係はどうなるのでしょう。下巻も読みます。2023/11/14