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内容説明
概念や言葉、表象などに結晶化する以前に、それとは別の場所で端的に働いている力がある。そうした場所についての時空的見取図をつくりあげようとした「生の哲学者」の最後の主著。
目次
第1章 道徳的責務(社会の秩序と自然の秩序 社会のうちの個人 個人のうちの社会 自発的服従 ほか)
第2章 静的宗教(理性的存在者の持つ不合理について 仮構機能 仮構と生命 「エラン・ヴィタール」の意味 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゃんたか
18
社会の責務と生命の秩序とは別物である。自由意志の覚える必然性の感情こそ我々が責務と呼ぶものである。責務とは単に「せねばならぬからせねばならぬ」ものなのである。このような国民社会的本能の占める領域を「閉じた社会」と呼ぶなら、人類全体を越え出ようとする領域を「開いた社会」と呼べる。ここでは表象と躍動に先立つ情動が鍵となる。選ばれた個人の招きによって、あらゆる学知、芸術、道徳、宗教は産み出された。ここでは自然と訣別した魂固有の熱情が勝ちを占める。ソクラテスのように、イエスのように、天才の歩みは純粋理性を越えた。2016/10/21
レートー・タト
4
本書の大半は「閉じた」と形容される道徳及び「静的」な宗教についての叙述である。それは生物学的な種として根底的に規定された〈人間〉の根本状況、及びそのように規定する超越的な力の総体である〈人間中心主義〉についての記述だといえる。ベルクソンは、この〈人間〉を特権視する〈人間中心主義〉を自然に生じることだとする。が、だからといって彼自身がこの〈人間中心主義〉を引き受けようというのではない。彼はその根本状況の光景については静かに語るだけだ。杉山直樹の解説にあるように、Ⅰだけではその真意が理解しにくいかもしれない。2011/08/29
AiN
0
ベルクソン 1859~1941。フランスの哲学者。パリ生まれ、高等師範学校卒業後、地方校教授を歴任し、1900年からコレージュ・ド・フランス教授に就任。現代哲学を担当し、その名講義により一世を風靡する。第一次大戦のころから公的活動多く、アカデミー・フランセーズ会員、国際連盟国際知的協力委員会委員、同議長などを兼任。1928年ノーベル文学賞を受賞。生涯、数々の社会的名誉に恵まれながら、寡欲で献身的な聖人の面影を失わなかった。2015/07/16
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