内容説明
〔ローカス賞受賞〕フレッチャー一家は、ストゥベンという町に引っ越した。だが、七歳の長男は沈みがちになり、弟や妹の相手もせず空想の友だちとばかり遊ぶようになった。しかも、フレッチャー家では奇怪な出来事が次々に起こりはじめる……アメリカ南東部の小さな町を舞台に、家族の愛と親子の絆を描く感動作
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マッピー
13
タイトルと表紙から、複数の少年が消えてしまう話と思われる。序章替わりの「ぼうず」という章で、誰かが少年たちをさらう話だということはわかる。しかし、本編ではまだ、誰も姿を消してはいない…と思う。というか、消えた少年たちの話であると思うのだけど、ほぼほぼ父親の会社の人たちの悪意ある嫌がらせに目が行ってしまって、スティーヴィを気にかけながらも、そこまで辛い目に合っていたとは想像していなかった。善意の塊のような一家に一体何が起きるのか。一体どういう結末が待ち受けているのか。どうか哀しい話じゃありませんように。2021/09/04
kariya
10
何かが最初から起きていた。かつてはヒットを飛ばしたゲームデザイナーだったステップは、今や幾つものローンに追われ、ソフトのマニュアル作成という新しい職に付くため、家族を伴ってノースカロナイナへと移り住む。そこで一家を待ち受けていたものは。カード作品は久し振りだが、相変らずの巧みなストーリーテリングで、不穏な気配と予感を掻き立てながら下巻へと読者を誘う。不快で妬み深い上司、小児性愛嗜好を疑わせる天才プログラマーの同僚、長男に降りかかるいじめ、更には。2009/09/30
仲本テンカ
9
今のところ大きな展開はなく…。他人から見れば小さな困難、当人にとっては大きな問題を、とりあえず淡々と乗り越えてる感じです。なんとなしに不穏な雰囲気は漂っていますが、いたって(小説としては)平穏です。これは下巻への溜めなのでしょうか。だとすれば、この先、物語はどう動き出すのか。とても気になります。2013/09/03
shou
7
一家族にとっての困難、しかし日常的な困難を乗り越えていっている……だけの話なのだけど、今のところ何とか露見していない、と言いたくなる不穏さが色濃く漂っている。下巻はどうなるのだろう…。2015/05/28
kurupira
6
まだあんまり少年消えてないけど、、下巻へー2017/04/20