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内容説明
政・官の抵抗勢力を向こうに回し、電力会社分割を成し遂げるなど戦後日本の屋台骨をつくった松永安左エ門。昭和の激動期を勝ちぬいた九十余年の痛快人生を描く。
松永安左エ門は、明治8年に九州の壱岐で生まれ、上京後、慶應義塾に入塾し福沢諭吉の教えを受けた。しかし、人間の真価は学歴ではないと慶應義塾を中退。福沢の紹介で日本銀行に勤務するもサラリーマンが合わず退職。石炭販売業を始めて、芸者遊び、相場……とムチャクチャな生活を送りながら、大成功を収めたかにみえたが、株暴落ですべてを失い隠遁。読書三昧の2年間の浪人生活の後に再起し、会社をおこして徐々に成功を収め、九州水力電気を設立。「電力界の松永」といわれるまでに電力業界に君臨し、電力独占化の時代に東邦電力を一人できりもりし5大電力の一角にのしあげた。
しかし軍国化の時代に、「官僚は人間のクズである」と放言し、役人たちと大ゲンカし、一切の職を引退してふたたび隠遁生活へ……。完全に過去の人物になったかと思われたが、戦後、不死鳥のように復活。電力業界再編の中心的人物となり、電力事業の分割民営化を成し遂げた。その後、昭和46年に亡くなるまで、95年の人生を生涯現役でまっとうしている――。
※本書は2003年7月に東洋経済新報社より刊行された『まかり通る 電力の鬼・松永安左エ門』を電子書籍化したものです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
8
最初は電力中央研究所の創設者としてしか認識してなかったが、いまの9電力会社体制をつくったのも松永だというのを知って読み始めた。人生の後半戦も頑張らんといかんな、、、という勇気が湧いてくる。2024/05/23
Kimi
2
松永安左ヱ門の苦労や功績はわかるが、小説としてはいまいち。特に福博電気の設立から東邦電力までの発達が一切記載されていない。そこを求めてたのに。2020/09/02
ダンゴ☆ルッチ
2
企業とか社会の仕組みみたいなのが良くわかります。名誉や肩書きにこだわるのはこの頃から普通にあったんですね。2019/01/27
夢戸希
1
ご縁のある人物であったものの、その功績について何も知らなかったため購入。本作は人物伝というよりは小説の部類となるが、特筆すべきは下積み時代の描写の濃さである。華々しい実績を残した人で古くから歴史に名を残した人に囲まれて生きているにも関わらず、中々芽を出さない。読者からすれば分かりきったような失敗を懲りずに重ねていきながら成長するところに非常に親近感を覚える。そうして酸いも甘いも噛み分けて創り上げた一本の芯は驚くほど強靭であり、本人の最大の武器である。「まかり通る」より「まかり通す」印象の方が強い良作。2025/06/10
taratara02ex
0
すべての人に、低廉で良質な電気を供給するパブリックサービスの精神。 現在の一般電気事業者が掲げているこの経営方針は、松永安佐エ門から受け継がれているもののようだ。 パブリックサービスを実現するために、民間の競争にこだわった松永の一生が、おもしろおかしく書いてある本だった。 人生訓とも言える名文も多く出てくる。 「自分の商品をとことん勉強する必要がある」 「一時的なつらさか生涯の苦しみか。そこまで考えれば結論は明らかだ」 「疑われて相手を恨む前に、まず自分を責めねばならない」2016/12/13
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