樅ノ木は残った(上)

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樅ノ木は残った(上)

  • 著者名:山本周五郎【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 新潮社(2012/12発売)
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  • ISBN:9784101134642

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内容説明

仙台藩主・伊達綱宗、幕府から不作法の儀により逼塞を申しつけられる。明くる夜、藩士四名が「上意討ち」を口にする者たちによって斬殺される。いわゆる「伊達騒動」の始まりである。その背後に存在する幕府老中・酒井雅楽頭と仙台藩主一族・伊達兵部とのあいだの六十二万石分与の密約。この密約にこめられた幕府の意図を見抜いた宿老・原田甲斐は、ただひとり、いかに闘い抜いたのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

432
史上に名高い伊達騒動を描く。一般に原田甲斐は、悪家老のイメージで描かれるのが常である。歌舞伎『伽羅先代萩』の仁木弾正(原田甲斐がモデル)にいたっては、化け鼠を操る妖怪めいた強烈さだ。高校生の時に読んだので、結末と山本周五郎の造型した原田像の核心は知ってはいるのだが、これほど微細に登場人物たちの感情を表出していたことにあらためて驚いた次第。原田のそれは計り知れない複雑さであるし、女性たちの描き方がまた切なく、実に繊細である。しかも、すべての登場人物の誰もが本心を語れない。うまいなあ。2019/07/05

遥かなる想い

219
第8回(1970年)NHK大河ドラマ原作。 江戸時代 第4代将軍家綱の時代に 起こった伊達騒動を題材にした作品である。 宿老 原田甲斐を主人公に、老中 酒井雅楽頭と 伊達兵部との間の密約との闘いを描く。 上巻は 「始まり」だが、原田甲斐の清逸さが 清々しい。2018/08/10

みも

186
江戸時代前期、仙台三代藩主・伊達綱宗の逼塞に端を発した「伊達騒動」を材とする歴史小説。主人公はその重臣・原田甲斐。本作発表以前は、逆臣の汚名を着せられていたらしいが、本作の新たな解釈から、一躍「忠義の人」との再評価に至ったらしい。NHK大河ドラマの原作として抜擢された事も、大いに庶民の心を掴んだに相違ない。それにしても、作家の力量にもよろうが、史実の定説をも覆す本の力とは凄いものだ。歴史小説家冥利に尽きるであろう。だからこそ多くの作家さんが、歴史小説に取り組む労苦に魅せられるのか。感想はコメント欄へ➡2020/04/27

やま

135
江戸時代前期に仙台藩伊達家で起こったお家騒動「伊達騒動」を書いたものです。本を読み、また映像で何度も見ました。特に平幹二朗主演のNHKの大河ドラマは特に記憶に残っています。伊達騒動は、いままで原田甲斐を御家乗っ取りの悪臣として描いてきたものを、山本周五郎が幕府による取り潰しから藩を守るために尽力した忠臣として描くなど、新しい解釈を加えています。伊達兵部は、老中酒井忠清と謀り、伊達家3代目藩主綱宗を奸計をもって逼塞させ、2才の亀千代を藩主とする。伊達家重臣・原田甲斐は、兵部の野望を知りひとり兵部に接近する→2021/10/09

びす男

104
各人の思惑が渦巻くなか、主人公の原田甲斐だけがそれを見せない。藩政の混乱を彼がいかに乗りきるか、楽しみだ。「どんなばあいでも、生きることは、死ぬことより楽ではない」。風雪をひとりで堪え忍ぶ樅ノ木の姿が、沈黙を守りつづける原田の姿と重なる。2017/10/30

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