内容説明
経済誌『帝都経済』のオーナー兼主幹の杉野良治(スギリョー)は、大物政治家とのつながりを背景に、財界を牛耳る大物フィクサー。企業の弱みにつけ込んでは、広告料などの名目で巨額のカネを集める。記事攻撃を恐れ、唯々諾々とカネを出す大企業、財界人たち。杉野から婿に、と期待されている若手幹部・田宮大二郎は、『帝都経済』をいつか一流誌に、との志を抱くが、その思いも虚しく、杉野の傍若無人ぶりはとどまることを知らなかった。日本の政財官界に澱む悪の連鎖を白日の下に曝し、企業社会の暗部を克明に描いて話題を呼んだ、長編経済小説の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
PEN-F
29
ワンマン社長の暴走っぷりが笑えて面白い経済小説なんだけれども、ちょいちょい割り込んでくる新興宗教のネタのたびに一回集中力が途切れる。入社の条件が新興宗教に加入って。2025/02/12
あっきー
3
さすがにこんな会社は今どきありえないと思うが、昔のワンマン企業ではこんなことがあったのかもしれないと思いながら、経済小説として楽しめた。2021/05/08
Taro
2
権力欲にまみれたドロドロした状況と、交渉毎のやり取り、主人公の心情描写がリアリティがあって面白い。個人と会社人としての矛盾や板ばさみの苦悩に悶々とします。下巻も楽しみです。2012/05/30
ken
1
まあこういう世界もあるのかなと。2010/11/18
miyamo
0
上下2005/08/21
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- 和書
- 知恵伊豆に聞け