内容説明
「グレイ? あなたなの?」レニーはささやいた。自分の口がぽかんと開いたままなのはわかったが、どうすることもできなかった。幻覚を見ているのだろうか?長い間忘れられなかった初恋の人に、この大都会で再会するなんて。九年前、スラム街で一緒に育ったグレイと初めて夜を共にしたあと、眠る彼を残して、レニーは大学進学のためロサンゼルスを出た。そして今、心理学者としてクリニックを開業しようと戻ってきた。一方、ギャングの一員だったグレイはその後、刑務所に入り、ずっと音信不通になっていたのだ。目の前のグレイを見つめ、その皮肉っぽい表情にレニーはひるんだ。彼はいったい何をしに戻ってきたのだろう?この再会は、二人の運命に何か影響を及ぼすのだろうか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
akiyuki_1717
1
ミステリーやサスペンスは苦手だけど、サラリと読めました。ヒーローの葛藤ぶりが良かったです。ヒロインはいい人なんだけど、独りよがりの部分が大きくて、過去にヒーローと別れた時も、ヒーローのことを思ってた故の行動としても、悪いのはヒロインだしね。心理カウンセラーってあちゃらの小説にはよく出てくるけれど、人のカウンセリングする前に、自分の行動を抑制できるようにカウンセリングしてもらう必要がある設定が多いのは気のせいでしょうかね(笑)ヒーローはいい人なのに、正しいことをしているのに、自分を省みて反省を繰り返す常識人2018/04/09