内容説明
高畑京一郎が初めて挑む長編シリーズ第１弾！ それは楽しいデートのはずであった。 しかし突然現れた黒い覆面集団とガーディアンの戦いに巻き込まれ、山口貴久の恋人緑川百合子の命はあっけなく奪われた。 正義の味方とされるガーディアンの不可抗力ともいえるミス。 世間の誰もがそれを責めることはなかった。 ただひとり、貴久を除いて……。 底無しの絶望の中で貴久は決意する。 百合子を殺した「奴」を倒すと。 超人的な力を持ち、まったく正体のつかめない謎の改造人間に復讐を果たすと……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じお
10
★★★★☆ 再読。大学生・山口貴久は恋人・百合子とのデート中、黒ずくめの覆面集団と“正義の味方”ガーディアンとの戦いに巻き込まれその最中、百合子は命を落としてしまう、恋人の死を無意味にしない為に男は正義に復讐を誓うのだった、未完の悪の組織アクションラノベ。面白い、格好良い男を書きたい路線を極めた結果作り上げられた漢臭い復讐の物語、メチャクチャ好みでたまらんですね。藤岡というネーミングからの改造人間で分かるように、隠すまでもなく「仮面ライダー」へのオマージュが強く見られ、ショッカーに入って打倒正義、→2021/08/15
ナカショー
10
高畑京一郎先生がヒーロー物を書くとこうなるのか。世間はヒーローの不可抗力で仕方ないという風潮が蔓延していく中、復讐を誓った貴久が限られた情報の中で悪の組織の行動を警察よりも早く掴み、組織の幹部とコンタクトを取るところまで行ってしまうところとか貴久の執念が伺えて非常に良かったです。非常にワクワクする出たしです。2020/10/27
た〜
8
（発掘再読）ヒロインも萌えも要らぬとばかりにシリーズ第1作の中盤に主役の恋人を殺してしまう（もちろん幽霊なんて登場しないし超テクノロジーで生き返りもしない）あたり、昨今のラノベとは毛色が違う。悪役が本当に悪者か、正義の味方とされている奴が本当に正義なのかはっきりしない、勧善懲悪否定な所が良い2015/04/27
k16
5
赤井秀一、安室透にならぶ藤岡武士。仮面ライダーオマージュかな。 ライダーとショッカーの抗争に巻き込まれ恋人を失う主人公がライダーを倒すためショッカーへ。 しかし子供を見ず知らずの人へ預けて買い物続けてる母親も悪者ではないかな。2019/11/06
Humbaba
4
自分にも悪いところがあったのにそれを非難されない。非難されないのは相手の優しさだが、その優しさが寧ろ辛い事もある。誰も罰してくれない以上、自分を裁くことが出来るのはもはや自分だけである。復讐をしても失われるだけで得られるものなど何もないが、それこそが自分への罰に調度良い。2016/07/31
