「男」という不安

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「男」という不安

  • 著者名:小浜逸郎
  • 価格 ¥640(本体¥582)
  • PHP研究所(2011/05発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569614175
  • NDC分類:367

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内容説明

少年犯罪、ひきこもり、ストーカー、中高年自殺といった現代の社会問題の主役は、大半が「男」である。
男が弱くなった、危なくなったと言われて久しいが、何が彼らをそうさせているのか。
他方、いまの日本の女たちはもはや男など頼りにせず、決然と自立を目指しているかのように多くのメディアは報じるが、それはほんとうなのだろうか?現代日本の男たちが直面している困難を多面的に照らし出し、いまあらためて再考されるべき「男の値打ち」「男の生き方」を模索する真摯な論考。
少年犯罪、ひきこもり、セックスレス、父性喪失、中高年自殺……。現代日本の男性が直面している困難を正しく認識し、その打開策を探る。

男が「弱くなった」「危なくなった」といわれて久しい。ここ数年、マスコミをにぎわす社会問題の主役は、大半が「男」である。

▼未成年の殺人犯は大部分が男である。「ひきこもり」も、ほとんどが男だ。「もてない男」「結婚できない男」も増えている。ハゲ・コンプレックスに悩む男も話題に上る。精子が減少し、セックスレス・カップルが増加しているともいわれる。静止中高年に目を転じても、仕事に疲れたリストラおじさんや、家庭に居場所を見つけられない帰宅拒否症候群、自殺者の増大など、暗い話題が多い。いったい、何が彼らをそうさせているのか。

▼他方、いまの日本の女たちはもはや男など頼りにせず、決然と自立を目指しているかのように多くのメディアは報じる。だが、それはほんとうなのだろうか――。

▼現代日本の男たちが直面している困難を多面的に照らし出し、いまあらためて再考されるべき「男の値打ち」「男の生き方」を模索する真摯な論考。

●第1章 「男らしさ」は必要なくなったか 
●第2章 いつ「男」になるのか 
●第3章 男にとって恋とはなにか 
●第4章 「中年」と「父親」をどう乗り切るか 
●結論に代えて――体験的視点から

目次

第1章 「男らしさ」は必要なくなったか(男女をめぐる状況の様変わり;「男は度胸、女は愛嬌」は死語か ほか)
第2章 いつ「男」になるのか(ボーヴォワール説への疑問;自然に対して対立的、非調和的な「男」 ほか)
第3章 男にとって恋とはなにか(ロマンチック・ラブ・イデオロギー;欲望を達成できない切ない思い ほか)
第4章 「中年」と「父親」をどう乗り切るか(「生命体の一種」と「一人の主体」;人間だけが有する時間物語 ほか)
結論に代えて―体験的視点から

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

晴れ女のMoeco

6
「女性は男性に抑圧されている被害者」って図式を造るフェミニズム原理主義(?)に対して、冷静な批判を加えつつ、「男」になるとはどういうことかって内容。社会学、哲学、心理学etc切り口が多様で面白い。「男女はどちらかが優位ってわけじゃなくて、生物学的違いを認識しつつ、相互に協力していく」当たり前だけどこれがベストだよねぇ。「通過儀礼」は男女問わず必要なのでは。。。2013/01/06

Naota_t

1
内容は、フェミニズム論の反対(マッスリズムとでも言うのかな)を掲げ、世間が思い定めているほど、男性だって女性と同等に“つらい”ことだってあるんでっせ、というもの。 別に男尊女卑とまではいかなくとも、卑近な例でいえば、「女の子なんだから、云々」というフレーズにはフェミニストは喧しいが、それと同等に「男の子なんだから、云々」のそれには世間はそう騒がしくない。 予想されるフェミニストの批判を感覚的に論破する著者の主張は、ある意味新鮮であり、本書は男性ではなく、女性にお勧めしたい一冊だった。 2013/06/11

tk

1
もう一度読んでみればあったりまえのことしか書いていない。2011/05/09

tk

1
小浜逸郎の本はわかりにくいという印象があったが、この本を読んでそうでもないなぁとも思った。 2011/02/26

うたまる

1
「十分な経済的余裕があって、私生活を充実して送れるなら、誰しも無理をしてまでこき使われたいとは思わないはずだ。社会で仕事をすることが、思い通りに『自己実現』につながるほどこの社会は甘くないし、そういう厳しい事実は、現に社会で働いている大多数の人々が一番よく知っている。人は、多くの場合、『自己実現』を求めるからというよりも、働かざるを得ないから働くのである。」

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