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内容説明
ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をさせることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいのないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。【目次】まえがき/I いろいろな質問/II 建築に関する質問/III 人生相談?/IV 大学についての質問/V 科学一般についての質問/VI コンクリートに関する質問/VII 森自身に対する質問
目次
まえがき
I いろいろな質問
II 建築に関する質問
III 人生相談?
IV 大学についての質問
V 科学一般についての質問
VI コンクリートに関する質問
VII 森自身に対する質問
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
78
ミステリー作家で、大学の理科系の先生である森博嗣さんが、授業での変わった講義の仕方を本にまとめたものです。学生に質問を出させて、それに先生が回答を書いて、まとめて学生に配るという方式で行ってきたもので、大したものはあまりないのですが、このような試みは珍しいものだと思いました。2015/05/19
KAKAPO
55
森さんが助教授だった頃、学生を彼らからの質問で評価していた。この本は、その質問と森さんの回答をまとめたもの。この評価方法に対する不満が噴出しているかのような質問や、大学生ってこんなに幼稚なの?と思ってしまうような質問が少なくない中で、森さんが「いい質問」と評するものも紛れていて面白い。特に最終章の「森自身に対する質問」の冒頭「教師が学生に関心を持たれることは重要かもしれない…教師は自分を演出しなければならない…」という記述があり、他人の評価を気にしていないはずの森さんのもう一つの側面が現れていて興味深い。2015/12/22
akira
46
初の森先生の新書。少し硬めだけど、アカデミックでとても面白い。自身も教育に関わった経験があるが、本当に分かっているかどうかは、どんな質問が出るかでだいたい判断できる。正直言って前書きがすご過ぎて、その後のはあまり記憶にない。そこを読むだけでも充分に買う価値がある。「人は、どう答えるかではなく、何を問うかで評価される」2013/05/07
香菜子(かなこ・Kanako)
42
森助教授VS理系大学生 臨機応答・変問自在。森博嗣先生の著書。学生たちのあらゆる質問に対する森博嗣先生の回答をまとめた一冊。学生たちの質問は大真面目な技術的なものから何だかふざけたようなものまで様々だけれど、森博嗣先生、森博嗣博士はどれに対しても謙虚な姿勢で真面目に簡潔に回答していて内容も印象的。森博嗣先生、森博嗣博士のような先生が世の中にもっと増えると、学校に行って授業に出席するのが楽しみで仕方がないと思う学生も増えそうです。2019/06/16
Lee Dragon
37
森博嗣氏が助教時代に生徒から質問を募り、その内容によって成績をつけるといった方式を採用しており、その時の問答集。見ていて、ぐさっとくるものがある。というのも、質問している学生が通っている大学をよく知っているからであることと、私も読み返すと可笑しな日本語をよく書いているからである(予測変換のせいだと思ってほしい笑)。あまり考えずに質問している学生や無知なことを調べようとせずに投げている学生が多いと感じたが、私も馬鹿みたいな質問をしてしまうのだろうなと思った。この本から良い質問とは何かを考えるようになった。2016/09/19