内容説明
不肖・宮嶋、これまで数多の紛争地帯を駆け巡ってきた。しかし、これから行くのはそんな場所とは比べ物にならない。NATO対ユーゴの全面戦争地帯コソボである。洒落にならんほどミサイルが降り続いているのである。実際、同じ外国人プレスの幾人もが、その犠牲となってあの世に旅立った。頭の上にミサイルが落ちてきたら、今回こそホントに「サヨウナラ」である…。――不肖、決死の撮影記。これは傑作だ!
目次
第1章 いざ往かん、戦場へ!―不肖・宮嶋、全面戦争地帯へ突入す<br/>第2章 セルビア内務省、眼前で炎上す!―不肖・宮嶋、空爆下のベオグラードで神業を使う<br/>第3章 不肖、コソボ一番乗りを果たす―「正義」が行なった人殺しの風景<br/>第4章 肉片が落ちている!―鉄橋爆破現場が示す戦争の真実<br/>第5章 情報将校ペトロビッチのリスト―ユーゴ軍参謀本部プレスセンターでの戦い<br/>第6章 爆撃された人びと―戦争に比べれば、日本の不景気など天国<br/>第7章 難民とともにユーゴ脱出―最後の難関、出国に挑む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スー
19
相変わらずゲスい、しかしそれに救われた。今回は不肖・宮嶋はユーゴへ、そこで見たのは市街地、客車、難民の車列へのNATO軍の誤爆でした。まさに地獄絵図のようでひしゃげた列車やトラクター、潰れた家とそこに落ちている人形、人の肉片やどす黒い血が飛び散り焼け焦げた遺体が横たわっている恐ろしい場面でも、その語り口でマイルドに感じ時にはクスッとさせられ読みやすいですが、「弱者は死んでも宣伝材料に使われる」など時よりドキッとさせられる言葉もあり考えさせられました。2018/07/12
キミ兄
3
久々に宮嶋節をきいたが、こんなに品が無かったっけ?特に木村元彦のユーゴ話を読んだ後だと特にそう思う。二人は仲がわるそうだな(笑) ☆☆。2018/07/29
らむし
2
ウクライナ戦争が始まってから、宮嶋茂樹は現地入り成功、and、脱出までできたのを知って、過去の戦争と、現代の戦争は何が違うのか興味を持ち著者の出版済みの、この本を読みました。まず知ったのが取材班が全然現地入りできない事、脱出できないこと。やっぱりスパイ容疑かけられるんだな。BBCや、スカイやら、CNNは、自分達有利な記事を書くこと、あたり前か。残虐性はいつの時代も変わらない。知らなかったのだが、兵士が去る時は絶対に味方の死体を回収するらしい。 2022/05/21
エス
2
選挙報道を呆れながら見ていた。ある特番の司会者によると自民党では国家のしたに国民をおいて管理するために憲法を変えるつもりと言う切り口らしい。日本国民があっての国家だから憲法をいじっちゃダメなんだって。なんという論理破綻。あんたが座ってる椅子のしたにある地べた実在する国土なんじゃないの。日本の実力組織がある日突然蜂起する可能性と近隣が暴発する可能性ではどっちが高いんですかと誰か偉い人に聞いてみて。この本を読ませてみて、現地にいかせてみてみたい。こういう本がもっと読まれていい。2013/07/22
樽
1
Kindle Unlimited 経験知に裏付けられた、ちょっと不謹慎な表現で語られるコソボ。訳される外国人の会話は全て関西弁。眉をひそめるむきもあろうが、私は好き。2022/05/30