内容説明
ザラ国に幽閉された若きシッダールタ(後の仏陀)は、「目なし」族から不老不死の霊水(アムリタ)と蛇魔(ヴリトラ)像の関係を示唆される。一方、剣士アゴンは、ザラ国が分裂に至った35年前の悪夢を知るや、恐るべき野望を胸に秘めた!人気作家渾身の超伝奇大河巨編、驚愕の第3巻!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いっくん
24
ソーマ祭、年に一度ザラ王が現れる祭。アクスとムサルトの恋。不老宮への侵入。猫、鼠、犬、雲、のろま。バッダカとの決闘。不老宮の迷路。“目なし”の一族。アゴンの野望…。不老宮内での探索、不気味な蛭が蠢いて、油断すると頭の上に落ちてくるあたり、一番ワクワクした(笑)ザリウス、ディアウス、ウリウスの思惑が錯綜して、益々面白くなってきた。ザラ王の正体も気になるけど、小幻鬼(チクラーヨ)もなんか気になる。次は最終巻、どう収束するのか、めっちゃ楽しみ(^_^*)2017/10/14
ほにょこ
2
★★★☆☆ 本書の半分くらいは回想。回想だとこいつは死なないと分かってしまって緊迫感とかが薄れるんですよね。というわけでシッダールタの出番は少なかったけれど哲学問答とかは面白かったです。2022/12/05
はかり
2
前半はブッダが出てこず、やや中だるみ。長編は登場人物のイメージが分散するので、読みづらい面がある。読んでいるところがストーリーの中でどれだけ重要な場面なのかも分かりにくい。でも、これからが面白そうだ。2014/12/14
としえ
2
前半は、アクスとラダと陳夢龍の三人が、三五年前にザラを訪れた時の回想。後半はアゴン一行とシッダールタ達が訪れた現在のザラの話。ザラ王国の中に三つの小国があり、それぞれの長が牽制しあい、なんとか拮抗が保たれているものの、それが破られようとする動きがあり、シッダールタ達はその動乱に否応なく巻き込まれていく。今巻には好きな場面がたくさんあったが、アクスがムサルトに思いを告げたところ、ランカーが自身の過去の話をするところ、シッダールタと卑狒の会話の場面が特に好き。2012/10/15
gin
2
マハムトとシッダールタの真理問答がおもしろかったです。話はクライマックスに、シッダールタは真理に近づきつつあります。それにしても、卑狒がかわいく感じてきた私って…。2009/10/18