内容説明
荒野をわたる風が秋を告げる頃、天文学者の父と暮らす少女の前に不思議な少年が現れた。平穏な世界を揺り動かす突然の闖入者。ひとり己の殻にこもる少年ルーンにフィリエルはとまどう。だが、聖家族を祝う冬至祭の夜、閉ざされた心の扉が開き始めた……。幼い二人の運命の出逢いを描く四つの季節の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirune
40
フィリエルは愛するにしろ憎むにしろとても激しくて、行動は過激で向こう見ず。一方虐待され自分を守るために閉ざされていたルーンの心に初めて差した光がフィリエルで、刷り込みされた雛のように惹かれていく。そんな2人のまるで「嵐が丘」みたいな子供時代のお話しでした。しかしルー坊が成長して綺麗な青いユニコーンになったとは嬉しい^ ^そしてルーンはあんなことやこんなことがしたかったって、オトナになっちゃって。。2015/07/29
くりこ
25
フィリエルとルーンの幼少期の平和な日常の物語。本編で早々に姿を消してしまう人たちとの日常が幸せそうでちょっと切なくなってしまうけど、ルーンはこうやって心を開いていったんだなとわかる外伝の1冊目でした。2016/06/19
nana
12
子供には健全なお袋さんが必要、おかみさんがいてくれて本当に良かったと思う、強いしね(^^)ようやく姿を現した博士はやっぱり悲しみの人でした。2015/07/14
もりちゃん
11
フィリエルとルーンの出会い編です。フィリエルは小さい頃から無鉄砲。でも行くとこまで突き詰めないとわからないことってあるよね。愛されたい気持ちと居場所探しはいつの時代もあるね。私もまだ探し中だ。外伝2に行くよ!2014/04/19
Yuki
10
ルーンとフィリエルの出会いの物語。フィリエルは、このころから無鉄砲で好奇心が強く、喜怒哀楽の激しい子だったんですね。そんな彼女だからこそ、苛酷な状況で生き抜いてきたと思われるルーンの灯になれたんだろうと思います。お互いの絆がここから始まったんだなと、なんだか感慨深く読みました。2014/10/26