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内容説明
誰もが“心の癖”を持って生きている。それは、幼い頃から、親や育った環境によってつけられたものである。ところが、これが、“不安”を生み出す「心の傷」になってしまっている人が多くいる。彼らは、自分に自信が持てず、劣等感にさいなまれながら、自分の心の中のせまい宇宙の中で、一喜一憂している。神経症的性格といわれる人々である。本書では、この、「不安で仕方ない人々」に、自分がとらわれている不安や緊張は、生来のものではなく、嫌々ながら身につけさせられたものであること、また、その不安は、「常に人の期待を裏切らず、それによって喜びを得る自分」から、意識的に逸脱することによって、解きほぐすことができるということを、やさしく、具体例をあげながら、解き明かして行く。自分の小さな意識の中だけで世の中を考え、いつもビクビクしていては、人生はいつまでも闇である。閉ざされた心に風穴をあける、著者ならではのメッセージ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
太田青磁
12
ホーナイの『The Neurotic Personality of Our Time』をベースにした、神経症的性格とその人間関係を解説してくれる本です。エニアType6の根源的な恐れの不安について理解が深まった気がします。とは言えグサグサっと刺さりますね。・うまくやらなければ見捨てられると思うから不安になり、過剰にうまくやろうと意図するのである・失敗したらどうしようという期待不安を持ってしまうのも、失敗した自分を自分が軽蔑するからである・動揺しているあなたを責めているのは、他人ではなくあなた自身なのである2012/04/01
みぃ
0
自分を責めないほうが心は安定する。自分を責めることは無益に自分を疲れさせるだけ。現実に脅えている人は、愛されてない人ではなく、愛を感じられない人。他人から拒絶されることを恐れるというのは、単純に自分の心の中だけの問題に過ぎない。人間は、自分の何が満たされていないのか、ということに気がつきさえすれば、結構救われるもの。われわれは、どんなことがあっても強くならなければならない。ずうずうしい怠け者をこの世にはびこらせてはならない。相手がぶすーっとしていると耐えられない。2024/08/05