内容説明
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通り魔殺人の狂気はなぜ繰り返されるのか。理解を超える不気味さを感じさせる、無差別殺人。本書はその原点ともいうべき事件の裁判取材を通じて、犯人の精神構造の核心に迫った作品である。1981年、元すし職人の男が東京の下町・深川で通りすがりの主婦、幼児らを包丁で殺傷。主婦一人を人質に、近くの中華料理店に約7時間にわたって立てこもった。「電波が、テープが」と本人はいい、幻聴につき動かされての犯行だった。裁判の精神鑑定は心神耗弱を認め、判決は無期懲役。「隣の殺人者」の恐怖を緻密に分析した、シリーズ第2弾
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中峰和
2
4人も殺害した29歳の男が死刑判決を受けなかったことが不思議。逮捕時から裁判まで電波が引っ付いて苦しめるという主張が精神鑑定に影響を与えたのか。未成年でも4人殺害で死刑判決が出た永山則夫と比べても異様な気がする。覚醒剤を数年以上使用していないと本人が主張するが、尿検査でも陽性が出ている。要するに嘘つきなのだ。親のシジミ採りの仕事を引き継いだころは高収入だったが、非モテの男の金の使い道は水商売の女に貢ぐこと。集団就職で身に着けたすし職人の技術も中途半端、性格の悪さから接客業にも向くはずがない。今も服役中だ。2022/01/19
Sosseki
1
自分は世間から不当に扱われている、死にたいから無関係な人を殺す、が本当に多いが、なぜ他人を巻き込みたいのだろう。また、身心耗弱で減刑、無罪についても、精神疾患ならまだしも、覚醒剤の使用にも当てはめるのは、納得いかない。何の罪もない被害者、その家族が浮かばれない。2022/02/15
sasha
1
実録犯罪小説。4人が死亡した通り魔事件の犯人は無期懲役の判決を受け、現在も塀の中。彼が取り調べや裁判で主張した「電波」は、今でも彼を苦しめているのだろうか。2011/04/22
まりん
1
ブリーフ一丁で捕まった有名な殺人犯の生い立ちが淡々と書かれているだけだが、読みやすい文章で、ひきつけられた。彼の人生には最後まで救いがみられない。今、塀の中でどうしているのだろうか。2009/03/19
hikarunoir
0
「川本軍平」と執拗に修正されており、「川俣軍司」への脳内変換には慣れが必要。しかし覚醒剤使用を頑なに否定してたとは意外。2013/10/23