内容説明
戦時中、そして終戦直後の混乱期を抜群(ばつぐん)の商才で乗り切り、蓄財に成功した小佐野賢治に大きな飛躍の機会(チャンス)が訪れた。東急電鉄のオーナー五島慶太(ごとうけいた)との出会いである。五島に勧(すす)められた箱根の強羅(ごうら)ホテルの買収、これが賢治にツキをもたらした。熱海、山中湖に所有のホテルが駐留米軍の休息所に指定され、膨大な家賃が支払われたのだ。賢治は次に運輸事業へ乗り出した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
14
小佐野賢治は、ロッキード事件のからみで財界の梟雄とか言われているが、本作の賢治は梟雄などではなく、至極まっとうな実業家だ。当時はプライベートエクイティファンドなんて言葉はなかったと思うが、要はそういうことをやっている。いろいろな会社の株を取得して企業価値を上げる。いわゆる事業再生で、ターンアラウンドマネージャとしてかなりの腕前だったことがわかる。 こんな形でビジネスを広げることになったことには、戦後間もないころに五島慶太の知遇を得たことが大きい。そんな五島慶太にもとても興味がわいた。(下巻へ続く)2021/08/20
luther0801
1
感想は下巻を読み終わった後で。小佐野賢治すげー。2014/05/05
HIRO
0
田中角栄のフィクサーであり、ホテル王でもある国際興業グループの社長小佐野賢治の物語。ラスベガスでのハマコーとのカジノのやりとりが面白かった(笑)。2015/04/07