内容説明
……無理やりに高志の顔の向きを変えさせた。それでも高志は目蓋を開かなかった。「Onanieしようとしたでしょう?」〈本文より〉 血の絆で結ばれた洋子と高志。異なる性の双子が貪る、耽美な禁断のエロティシズム。それは、洋子の婚礼が近づくにつれ、哀しく顕在化していった……。幻想は現実に、情念は行為へ。現代を超えて幽玄世界へと誘う現代のロマネスク文学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hideko
29
熱帯夜の為、再読。…というか何回も再読している。 男女の双子のラブストーリー。4章からなるオムニバス。 現代、大正、戦中、戦後。時代が変わっても惹かれずにはいられない2人。 家柄が良いので姉のほうは政略結婚の婚約者がいても、家庭教師と関係を持っても、家が没落し身体を売るようになってもただ、ひたすら弟を愛する。 弟のほうも… 関係は近親相姦だし、ややSMだが純粋な愛ではなかろうか。2017/08/11
いいちゃん
16
双子の耽美な世界。昼間に太陽の下で読んでしまったけれど、夜ひそっりと読みたい感じ。2016/05/07
訃報
10
簡潔なのにとても淫猥な文章!へ、へんたいだー!!そしてやはり、SとはMへの究極の献身なのであった。すべてを唯一人のために捧げる。明らかに整合性が取れないけれども繋がっている構成も、面白かった。2017/10/23
ぽめ
9
以前古本まとめ買いしてあった中に、この本があったのを思いだし、本日の出張で読んでみました。耽美な世界(^_^;)2014/07/23
ちょび
9
双子としての絆と、男女としての絆…二度美味しいというか、男女の双子話が好きな私にとっては読んでいて楽しかった。2012/10/07




