内容説明
「ハックルベリィ・フィンの冒険」の素地となった作品。前半はマーク・トウェイン自身の４年間の水先案内人時代の生活を描き、後半は、21年ぶりに訪れたミシシッピ川やその流域の変貌を描く。当時の状況を知る優れた風土記でもある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱせり
5
ミシシッピ流域の町に住む子どもだちには、川を上り下りする船の乗組員になることは憧れだった。水先案内人見習いをしていた頃の話が楽しい。小生意気な若者を一人前に育て上げようとする師匠ビクスビーさんさんへの敬意と思慕が伝わってくる。徐々に仕事を覚えて一人前に近づくに従い、川の神秘が失われていく寂しさなども。(下巻へ）2022/03/28
Y.Yokota
3
面白すぎる。前半は、ミシシッピ川とその流域に対する、そして自らも務めた蒸気船を操る水先案内という職業に対する愛情に溢れた回想記。フィクションも交えているが、そのおかげでマーク・トウェイン節が炸裂していて素晴らしい、というか笑える。後半からは20年後に改めてミシシッピ川を訪れた際の旅行記に移っていき、下巻へ。2019/08/26
TORUMA
1
ミシシッピ流域が開拓されてから鉄道に取って代わられるまでの短い期間に栄華を極めた河川水運。その花形・水先案内人の姿を、職業経験者自身の筆により後世にとどめる、おそらく唯一無二の本であろう。また、「ハックルベリー・フィンの冒険」を理解するための必読書でもある。 2019/11/08
てり
0
マーク・トウェインが実際に水先案内人をしていたというミシシッピ川のお話。水先案内の仕事が思った以上にプロフェッショナルで、職人技のような熟練が必要なことがリアルに描かれている。かわいそうな弟の事故もあったが、川のこと、さまざまな人のこと、どれもこれも興味深く読めて面白い。（下）に続く。2022/06/07
🌹kate🌹
0
憧れの水先案内人になるための修行時代のことを書かれています。 マークトウェイン号に乗りたくなりました。2020/03/06
