創元推理文庫<br> クリスマスのフロスト

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創元推理文庫
クリスマスのフロスト

  • ISBN:9784488291013

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内容説明

【第1位『週刊文春』1994年ミステリーベスト10】クライヴは内心腐っていた。刑事に昇進したのも束の間、栄光のロンドンから七十マイル以上離れたこんな田舎町に配属になるとは。だが、悲嘆にくれている暇はない。じきにクリスマスだというのに、日曜学校からの帰途失踪した八歳の少女、銀行の正面玄関を深夜金梃でこじ開けようとする謎の人物など、市には大小様々な難問が持ちあがる。いや。最大の難問は、不撓不屈の仕事中毒にして、死体と女の話をこよなく愛する、上司のフロスト警部であったかもしれない……。続発する難事件をまえに下品きわまる名物警部が奮闘する、風変わりなデビュー作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

441
★★★★☆ フロスト警部シリーズ第1作目。 下品で冗談好きなオヤジ、フロスト警部が新人刑事のクライヴを引き連れ、少女失踪事件や強盗事件、過去の現金輸送車襲撃事件等の捜査に当たる。 基本的に己の直感を頼りに猪突猛進していくスタイルだが、ラッキーもあっていずれの事件も解決していくのが面白い。 論理の繋がりを重視する作風ではないため、ミステリとしては弱めだが、登場人物たちがそれぞれに魅力的で読んでて楽しい。 めっちゃ刺さることはなかったが、映像化に適したややコメディチックな作品だった。2023/05/27

ehirano1

226
『ミステリー中毒(養老孟司)』から導かれて本書に来ました。出だしからフロストが銃弾に倒れ「ファッ?」となってしまう驚くべきスタートです。アメリカンドラマではよく見かけるシーンですが、本書の舞台はイングランド・・・。しかし中身は実に味がありました。ついているのかついていないのか能く分からず、刑事コロンボのようでそうでない、何とも掴みどころのない彼ですが、何故か憎めません。エンディングもとんでもないことになっており、出版初版当時は悶絶した読者も多いのでは?続巻も読んでみたいです。2020/04/18

W-G

215
このシリーズは3作目までは読んでました。たしか20代前半の時に。台詞や文章がすごく好きです。英国作家独特のバランス感覚が、下ネタ会話もそんなに下品に感じさせない。数々の事件が同時進行で起きる様子は、今作ではそんなに強調されておらず、物語自体も、ひたすらフロストの捜査の様子を追っているだけで、読者に提示される謎は特になし。フロストと組まされるバディ役を毎回新たに迎えて、彼や彼女達が振り回されるという黄金パターンだけで毎回読ませるのが凄い。面白さは抜群。4作品目からは上下巻になるのか・・・。2016/05/15

nuit@積読消化中

192
いや〜、面白かった!このおっさん最高ですわ!悪口雑言、下品な冗談の連発、差別用語も気にせずしゃべりまくるフロスト警部ですが、これがまた人間臭くて憎めない。というか大好きだ!シリーズ全作品が年末のミステリランキングに入るほどの人気で、いつか読もう読もうと積読してましたが、今年シリーズ最終作も揃いましたし、遅ればせながらと手に取ったところ、笑わせてもらいました。80年代ものの警察ドラマや映画だと、こういうよくしゃべるおっさんいたなぁ〜と懐かしさと愛しさでいっぱいです!2017/12/08

Panzer Leader

132
「第82回海外作品読書会」初読みのフロスト警部。特徴を挙げれば欠点しかないような実社会では上司にも部下にもしたくないタイプだけど、それでも憎み切れないのはフロストがふと見せる社会の弱者たちに向ける人間味あふれる眼差しがあるから。脇役たちも個性的に描かれ、人の死よりも動物の死に同情する人々等シニカルなユーモアもグッド。このシリーズも追っかけ決定!2017/03/15

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