内容説明
真珠湾奇襲で大成功をおさめた日本軍は、勢いに乗じ、次つぎと連勝を続けていた。しかしそれも束の間、ミッドウェイ海戦でアメリカ軍の猛反撃を受け、戦局はしだいに悪化していく。同じ枢軸国側のドイツも、スターリングラードでソ連に敗北し、イタリアはついに無条件降伏。日本の敗戦は、しだいに色濃くなっていった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イリエ
5
松岡洋右は「三国同盟は一生の不覚」といったところから始まり、ミッドウェー、ガダルカナルへと続く。名将、山本五十六の戦死は悲しくも輝かしく書かれるが、東条英機に対しては「宰相たる資格にかけていた」とボロカス。神経質に自分に逆らうものに容赦しない様子が描かれていた。大和や武蔵は最強であったが、時代は航空母艦時代になっていたという指摘も興味深い。やや海軍びいきな気もする。 2017/06/08
MIRACLE
0
小説家が週刊ヤングジャンプに五年にわたって連載した戦争の昭和史(全五巻)。第四巻は1941年12月から1944年12月までを扱う(当時の首相は東条英機、小磯国昭)。本巻では南方への進軍、ミッドウェイ海戦、ガ島からの退却(200頁)、東条内閣の総辞職、連合艦隊の潰滅までを扱っている。日本の軍事的優位はわずか半年足らずであったことに驚く。一方、筆者は東条英機の陰湿な性格をとりあげ、彼の存在が敗戦に招いたといわんばかりの調子で描いている(306、345、348頁)。2016/04/02
CCC
0
今回は話題が戦争がらみに絞られている。今までで一番読んでて疲れた。各国が何を持って状況を判断、行動したのか。そして実情はどうだったのか。ということに話の焦点が置かれている。人が戦争に引っ掻き回されて、正常な判断能力を失っていく過程が見える内容。2012/07/27
◎平林
0
戦略なき戦争だったことが浮き彫りにされていく2008/12/06