内容説明
秋の月が鮮やかに冴え渡る宵、子供たちは往来で歌いはやしながら影を踏んで遊ぶ。糸屋の娘おせきは、影を踏まれて以来、自分の影を映し出すものすべてを恐れるようになった(影を踏まれた女)。十五編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
矢代
6
青蛙堂主人が雪の日に怪談も趣があろうと友人知人を集めて催した怪談会。それを私が幾つか特色あるものを筆記した形になってます。青蛙(セイア)堂という屋号なため雰囲気ありますけど、元弁護士の会社を手広くやっている紳士梅沢さん。ただ屋号の由来になったものも矢張、奇談。でも奇談は怪談の手前な感じなので結局不思議が残っているという、この感じが良いですよね。短編なので読みやすいです。2015/09/16
canabi
0
41−20142014/07/01
Gen Kato
0
再読。まさに怪談の王道『利根の渡』、ほのかに禁忌の匂う『兄妹の魂』、名作中の名作『猿の眼』、イメージが鮮烈な『窯変』、生理的にぞくぞく来る『蟹』、エロティックな『一本足の女』など、どれをとっても大好きな話ばかりで、何度読み返しても至福の時間を過ごせます。2013/11/23
てっちゃん
0
1998年8月2日に読了
権三郎
0
久しぶりに再読。初出は大正13~14年なので今から100年近く前なのに、古びることなく今でも面白く読みました。解説は都筑道夫。2019/08/19