角川文庫<br> 麻雀放浪記(三) 激闘編

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角川文庫
麻雀放浪記(三) 激闘編

  • 著者名:阿佐田哲也
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • KADOKAWA(2013/09発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041459539

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内容説明

坊や哲がサラリーマン!? たった一つの商売道具だった右手を傷め、麻雀打ちとして限界を感じ始めた坊や哲。しかし、麻雀はそう簡単には彼を離してくれない。昔激闘を繰り広げたドサ健、女衒の達らが、再び哲を勝負の場へと誘う。小さな博打にもことごとく負けた彼は、金貸しの勇から借金のカタに「就職」を要求される。ところが、これもまた新たな大勝負への布石だった。雇主の社長が貯めこんだ裏金と惚れた女弥枝を奪おうと、出目徳の息子三井とタッグを組んで勝負を挑む!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲國斎

18
なつかしいあの頃,仲間たちとの麻雀は負けのほうが多かったわ。1979/12/22

taku

13
前の二編に比べると、面白さは落ちてしまうな。麻雀が娯楽として世間に浸透し、哲やドサ健のようなバイニンが居場所を失っていく姿は物悲しい。新世代の麻雀打ち達にはあまり魅力を感じない。三井はなかなか面白いが、もう少し活かせた気がする。麻雀勝負は熱さには欠けるし、登場する女性も、春美はいいけど弥栄は魅力なし。青春編の始まりと同じく、チンチロリンの場面で終わる。変わりゆく時代に馴染めなくても連中はしぶとい。この物語に相応しいラストだ。2015/12/04

太田青磁

13
集団という奴は、どうも性に合わない・金は貸し借りするものではなく、奪い奪われるものと考えていた・いかさまはかまわねえ。だがどう転んでも傷がつかねえ算段をする奴は男じゃねえ・奴は今、反省してる筈。繰り返すが、反省がいい結果を招くことはない・自分は誰の助けも拒絶する。そのために彼女も助けない・世間の風の中で生きるには、汚れることに無神経になる必要がある・勝つには、どこかで、ノンシャランに勝ち運に乗じていかねばならぬのだ・強いも弱いもあるもんか、ただ勝ちゃァいいんだ・博打打ちは総じてケチで、しかも見栄坊だという2014/04/20

Yuichiro Komiya

12
ギャンブルであっても、信念を持って行動する人はかっこいい。ドサ健は永遠の悪役ヒーローだ、2017/05/31

デビっちん

6
勝ち運に乗っかろうとして、足を踏みはずした奴が敗者になる。博打打ちには結果の良否があるだけ。ゆえに反省して反省の資があがることはほとんどない。心配がなく気持ちにゆとりがあると、自然と勝ち運に乗れる。戦後から復興し始める時代背景に、生粋の博打打ちの居場所がどんどん無くなっていった。時代の変化に合わせて生き方を変えないと生き残れない。栄枯盛衰を体験した坊や哲に、青春編の登場人物のその後が、初期設定を思い出させてくれた気がした。スキルも何もないときに上手くいったことは?そのことを今の時代にどう形を変えよう?2015/12/01

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