内容説明
戦前・戦後の日本社会の片偶で、貧困・格差・差別の辛苦の中、懸命に困難に立ち向かい、86年間の生涯の後半生をカネミ油症被害者として生きた一人の女性の歩み。「患者が教科書だ」「私たちの病気から“学んで”ください」カネミ油症被害者の思い、人となりを綴る友の追悼。
目次
矢野トヨコかく記せり(中山稔さんのこと;台湾PCB受害者訪問記;未認定の掘り起こし運動;命ある限り語り続ける;機を織る日々;空襲下の今治にて;矢野喜代松を偲ぶ)
矢野トヨコさんを偲ぶ(戦友からの「手向けの言葉」;トヨコさんは「菩薩」あるいは「不動明王」のようでした;私が知っているトヨコさん;家族の「心」の中で叫び続ける魂)