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読書という航海の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
11
現代のゴスロリの原点を辿る旅。というか大部分がゴシックの紹介のようになってしまっている。最初のゴシック概論は今まで読んだものと共通しあまり目新しい物はなかったが、人形等は現代日本の人形作家を論じている部分も多く非常に興味深かった。特にベルメールとモリニエの部分。SMでも三島を独特の視点で論じている部分が面白い。他の人とは全く違う論じ方であるが。ただ寺山修司と丸尾末広は著者が関わったというだけで、本書のテーマとはあまり関係が無いように感じた。少女椿を映画化するという壮大な企画は凄かったけど。2012/04/06
Maho
2
土佐の絵金だとか三島由紀夫・丸尾末広=天皇マゾヒズム論だとか、一見ゴシック・ロリータに関係なさそうな所までリンクして書かれていて、とても興味深かったです。 寺山修司市街演劇について書かれた章は著者のレポートが詳細でおもしろく、生で天井桟敷の舞台を観てみたくなりました。 サブタイトルに系譜学とあるだけに、現代のゴシック・ロリータカルチャーの解説というよりも、シーンに影響を与えた文化の解説がメインになってます。2013/04/16
早乙女まぶた
2
ぼく自身ゴシックの知識に通じていないというのもあって、入門書として楽しめた。中には無理矢理だと感じる部分もあったけど、くだけてて全体的に読みやすい。特に興味を持ったのはモリニエと寺山修司。モリニエは話としては面白すぎる人だったけれど、見方によっては珍しいくらいに悲しい。何かに貫かれている人間は好感を持てる。人間としてじゃなくて意志として生きているようで。そのせいで一般的な人間生活になじめなくなってしまったようで。2012/03/03
かんなぎ
2
人形の章が秀逸。2011/05/20
Yoko Kakutani 角谷洋子/K
1
西洋における神の対峙としての日本の天皇、その聖性を汚すことによってより輝かせたいと熱望する三島由紀夫のSM的フェティシズムを分析した章や寺山修司論、オタクとの対称性でゴシック・ロリータを語った部分などは面白かったが、ゴシック文学論でゴシックの金字塔である『放浪者メルモス』への言及がなかったり、ハンス・ベルメールとの比較に固執した日本の球体関節人形作家論、暗い情念の呪具という側面からのみ人形を語ろうという人形論には物足りなさも感じました。2021/06/23