内容説明
本書の目的は、大きな曲がり角に立たされて久しい東北の工業都市が、どのような条件のもとにどのような地域工業の自立展開への営みを積みかさねつつあるのか、そしてそこには工業振興もしくは地域振興にとってのどのような方向原理が胚胎されてあるのか、その一端を具体的にあきらかにすることにある。
目次
序章 東北の工業振興と「場所」―本書の目的と視点
第1章 東北工業都市の開発史と今日的課題
第2章 炭鉱城下町から首都圏近接の複合的工業都市へ―いわき市の工業
第3章 地場産業の町から富士通城下町へ―会津若松市の工業
第4章 スピンオフの土壌と起業化支援―花巻市の工業
第5章 基盤技術の一大加工センター―北上市の工業
第6章 弱電の町と企業間ネットワーク―米沢市の工業
第7章 漁業水産基地と基礎素材型工業の町―八戸市の工業
終章 「場所の思想」の相対化にむけて
著者等紹介
高橋英博[タカハシヒデヒロ]
1952年宮城県に生まれる。1984年東北大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。1988年兵庫教育大学学校教育学部専任講師。1991年兵庫教育大学学校教育学部助教授。1994年宮城学院女子大学学芸学部教授(現在にいたる)
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