水族館の文化史―ひと・動物・モノがおりなす魔術的世界

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  • サイズ A5判/ページ数 357p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784585222101
  • NDC分類 480.76
  • Cコード C0020

出版社内容情報

古代から現代までの人と水生生物をめぐる関係を、水族館の変遷から読み解くひとが「魚を見ること」にはどんな意味が秘められているのか。
古代の養魚池文化にはじまり、黎明期の水族館のユニークな展示、植民地支配とのかかわり、SF小説や映画の影響、第二次世界大戦中の苦難、展示のストーリー化、さらにはヴァーチャル・リアリティ技術とのハイブリッド化が進む最新の水族館事情など、古今東西の水族館文化を図版とともに概観、ガラスの向こう側にひろがる水の世界へいざなう。
カラー・モノクロ図版を200枚以上掲載!

はじめに ガラスのむこうの「海」

第1章 水族館前史
 1 古代人の水族「観」
 2 中世ヨーロッパにおける水族「観」
 3 「紙の水族館」あらわる―近世?近代ヨーロッパの博物学
 コラム1 日本神話における水界と水族のイメージ
 コラム2 中国・日本における藻魚図と本草学
 コラム3 金魚文化の隆盛

第2章 モダンでレトロな近代水族館の世界
 4 「アクアリウム」の誕生
 5 帝国の水族館
 6 夢の水族館つき実験所
 コラム4 海の教会―ハンブルク動物園つき水族館
 コラム5 英国軍艦「チャレンジャー」の航海

第3章 日米の水族館と激動の時代
 7 星条旗のもとで―アメリカ水族館物語
 8 陸にあがった「龍宮城」―日本人と水族館
 9 激動の時代の水族館
 コラム6 浦島太郎と龍宮

第4章 非日常体験を求めて―「テーマアクアリウム」の時代世紀
 10 新しい展示、新しい海のイメージ
 11 「海洋パーク」と「テーマアクアリウム」の出現
 12 日本における「テーマアクアリウム」の発展
 13 「体験消費の場」としての水族館
 コラム7 水族館を経営するシミュレーションゲーム『テーマアクアリウム』
 コラム8 沖縄国際海洋博覧会と海洋開発
 コラム9 ショッピングモールのような水族館

第5章 水族館は境界をこえて―生きもの展示の未来
 14 動揺する水族館
 15 水族飼育をめぐる攻防―じっさいにあった事件が語ること
 16 「ハイブリッド水族館」への道
 
注/図版出典一覧/主要参考資料・URL一覧
あとがき

溝井裕一[ミゾイユウイチ]
著・文・その他

内容説明

ひとが「魚を見ること」にはどんな意味が秘められているのか?古代の養魚池文化にはじまり、黎明期の水族館のユニークな展示、植民地支配とのかかわり、SF小説や映画の影響、第二次世界大戦中の苦難、展示のストーリー化、さらにはヴァーチャル・リアリティ技術とのハイブリッド化が進む最新の水族館事情など、古今東西の水族館文化を図版とともに概観、ガラスの向こう側にひろがる水の世界へいざなう。

目次

第1章 水族館前史(古代人の水族「観」;中世ヨーロッパにおける水族「観」 ほか)
第2章 モダンでレトロな近代水族館の世界(「アクアリウム」の誕生;帝国の水族館 ほか)
第3章 日米の水族館と激動の時代(星条旗のもとで―アメリカ水族館物語;陸にあがった「龍宮城」―日本人と水族館 ほか)
第4章 非日常体験を求めて「テーマアクアリウム」の世紀(新しい展示、新しい海のイメージ;「海洋パーク」と「テーマアクアリウム」の出現 ほか)
第5章 水族館は境界をこえて生きもの展示の未来(動揺する水族館;水族飼育をめぐる攻防―じっさいにあった事件が語ること ほか)

著者等紹介

溝井裕一[ミゾイユウイチ]
関西大学文学部教授。博士(文学)。専門は西洋文化史、ひとと動物の関係史、ドイツ民間伝承研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

宇宙猫

18
★★★ 細かすぎて、面白そうなところをザックリ読む。陸地に海を造るんだから技術力が必要だし、試行錯誤もいろいろあって興味深い。2019/03/19

スプリント

7
動物園に比べると資金力・土木技術力が必要となる水族館の文化史です。生物を見せることから環境を見せるようになる変遷を理解することができました。2018/08/28

イボンヌ

6
水槽などの生簀に魚を入れて飼育するということが、古代から存在していた事に驚きます。 生簀の遺構の一部は現存し、中には現在も使用されているものもあるようです。 本書は水族館の発祥から現代までのながれを網羅しています。 2022/07/15

入道雲

6
水族館の歴史をこんなにじっくり読めるとはスゴイ。 それぞれの時代に影響されながら、どう水族館が設置、進化したか分かる。2018/11/04

ちり

3
そういうものとして受け取っていた諸々に込められたデザイン的な意味や存在理由がいちいち新鮮で面白かった。あれもこれも初めて始めた人がいる(当然)!水の生き物を飼うのは難しいので、資金面(どの層がパトロンか等)、動機(生き物や自然についての思想)、技術面などの歴史を追って行く。現代の水族館が直面している一番の問題は動物愛護的な観点から存在意義がかなり根本的なレベルで問われていることで、その解決として最近試されているのがVRやロボットということだった。映像系のイベントが目につくのはそういう背景か。2018/08/02

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