内容説明
中国近現代史の全体像は、どのように捉えられるのか。日本の侵略が刻印したものは?歴史的変遷を、工業化、農村経済、社会統合、国際関係の変容を視野に分析する。
目次
序に代えて―日本における近現代中国の社会構成体論と社会主義体制観
第1部 抗日戦争前の資本主義化と国民政府―江南の蚕糸業を素材として(抗日戦争前中国工業の研究をめぐって;恐慌前夜の江浙器械製糸業;恐慌下江浙蚕糸業の再編 ほか)
第2部 近代化と「農民層分解」―江蘇省無錫県付近を中心に(養蚕業の展開と農家経営の変遷;江南の近代化と農業経営;中国農村派の無錫農村調査―下降分解論批判 ほか)
第3部 中国の資本主義と社会主義―近現代史像の再構成(旧中国資本主義論の基礎概念について;中国の資本主義と社会主義―東北の位置に注目して;近現代中国における社会統合の諸段階)
著者等紹介
奥村哲[オクムラサトシ]
1949年北海道の美唄に生まれる。1968年山口県立岩国高校卒業。1978年京都大学大学院文学研究科博士課程(史学専攻)単位取得。1981年名古屋工業大学講師。1986年東京都立大学人文学部助教授。1996年同教授、現在に至る
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