内容説明
「僕の菓子づくりの原動力は、こころの中に残り続けた“思い”50年以上経っても、ボーヌ地方の糖菓子屋のおばあちゃんが焼いていたサブレの味が忘れられない」小さな伝統菓子から、生菓子や、4日かけて仕上げるカヌレまで、数百種に及ぶ菓子のどれひとつ手を抜かないと自らに課して40年。家族、恋人、友だち、そして自分のために売って帰った人たちの幸せにほころぶ顔を夢見つつ、伝説の職人は街角の小さな店の厨房から、きょうも「おいしくて、甘い」菓子を生み出している。
目次
1 フレジィエ
2 カヌレ・ドゥ・ジロンド
3 シュー・パリゴー
4 ボンボン・ショコラ
5 マカロン・ドゥ・ナンシー
6 プティ・フール・セック
7 オー・ボン・ヴュー・タン
8 ガトー・ピレネー
9 ゴーフル
10 コンフィチュール
11 コンフィズリー
著者等紹介
河田勝彦[カワタカツヒコ]
1944年東京生まれ。「米津〓月堂」を経て67年渡仏。パリ「シダ」で修業を始める。「ショコラティエ・サラヴァン」「ポンス」「ポテル・エ・シャボー」…など12店で働き、74年「パリ・ヒルトン」のシェフ・ドゥ・パティシエを務める。76年帰国。埼玉・浦和でチョコレート菓子や焼き菓子の卸業を始める。81年東京・世田谷区尾山台に「オーポンヴュータン」開店。2012年現代の名工を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おれんじぺこ♪(15年生)
23
有名なオーボンヴュータンのオーナーの河田さんのエッセー。単身フランスにわたって日本でお店を持つまで、そして現在の話も。オーボンヴュータンにあるお菓子たちは奇をてらった(って表現は違うかもしれないけど)お菓子というよりも昔ながらの伝統のものってイメージだけど、これを読んだら、こだわりを持って作られているのがよくわかった。→続2020/09/15
miwa
12
この四月から姪が製菓学校に通うこととなり、お祝いにオーボンヴュータンのプティフールセックなど色々な菓子を贈りました。ついでに私もいただきとても素晴らしかったです。その矢先に出会った本。菓子作りへの豪快で実直な姿勢が書かれており、本当に美味しいものはこうしてできているのだと納得の一冊です。世界的に有名な人たちの名前も出てくるので、よりテンションが上がります。一緒に贈ったクリスティーヌ・フェルベールの話も♪2018/04/22
Sa
1
パティシエより菓子職人という言葉がしっくりくる河田さんの本。今とは違う時代を生きてきた人なんだなと思う。昔、一度だけお店に行ったことがあるけど改めて行ってみたい。2022/08/25
Hadsukichi
1
自分の味を追求する姿勢はまさに職人。そして、熱い。情熱がすごいと思う。渡仏したときの生活もものすごい。今は時代が違うから...と感じた説教部分もあったけど、ご自身の力で色々と切り抜け体験してきたからこその言葉でもある。私にはとてもできない...となりながら読んだ。2019/01/20