出版社内容情報
8,133本――貞享3年(1686)紀州藩士和佐大八郎が京都三十三間堂で一昼夜射通し(全堂大矢数)、樹立した前人未到の大記録である。
京都三十三間堂で始まり、後に江戸三十三間堂(浅草・深川)、奈良東大寺大仏殿でも行われた堂射に名誉をかけて挑んだ武士たちの姿を通して、その競技性と歴史的意義を浮き彫りにする。
【目次】
第1章 堂射の概要
わが国弓射文化の特性/堂射の歴史
第2章 堂射の用具と射法・射術
堂射の用具/堂射の射法・射術
第3章 堂射射手の養成
第4章 堂射射手の心構え・生活態度と指導者の資質
第5章 堂射の実際
競技場について/堂射実施の役員とその役務、手続き、他
第6章 『矢数帳』の分析
第7章 堂射と文学・芸能
第8章 堂射の意義と評価
内容説明
最高記録8133本!!三十三間堂・通し矢の歴史。
目次
第一章 堂射の概要
第二章 堂射の用具と射法・射術
第三章 堂射射手の養成
第四章 堂射射手の心構え・生活態度と指導者の資質
第五章 堂射の実際
第六章 『矢数帳』の分析
第七章 堂射と文学・芸能
第八章 堂射の意義と評価
著者等紹介
入江康平[イリエコウヘイ]
1939年徳島県生まれ。現在、筑波大学名誉教授、日本武道学会顧問、大倉精神文化研究所研究員、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
於千代
2
江戸時代に「堂射」が高度に競技化され、それに応じて道具の工夫や指導法が洗練されていた点にまず驚かされる。選手(武士)の移籍問題、種目の多様化、競技者の低年齢化など、現代スポーツでも見られる現象がすでに出現していたという指摘は示唆に富む。競技社会の構造は時代を超えて反復するのだと実感させられた。 また、「騎射三物(流鏑馬・笠懸・犬追物)」について、流鏑馬と笠懸は同じような鍛錬だと思っていたが、流鏑馬は速射性、笠懸は遠距離の標的に対する正確性を鍛錬するものだと知り、十年来の疑問が氷解した。2025/11/08
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