内容説明
この地球上で流動し、混淆し、変容しながら、それぞれの文化空間で鳴り響く―文学のモザイクを読む。東京外国語大学の世界各地・各ジャンルの文学×地域研究の専門家による26篇のエッセイ。
目次
1 〈翻訳〉が挑発するもの(フランス語圏文学 『失われた時を求めて』の「壁」―プルーストの翻訳から日本文学へ(荒原邦博)
チェコ語文学 チャペック『ロボット』における複数言語使用(阿部賢一) ほか)
2 〈モダニズム〉の肖像(ポーランド語文学 シマノフスキの“神話”、イヴァシュキェーヴィチの『ザルーヂェ』(関口時正)
アメリカ文学 ウィリアム・フォークナーと現代―神話的アメリカ南部の周縁性と普遍性(加藤雄二) ほか)
3 〈詩〉のアクチュアリティ(ロシア語文学 ロシア詩の地層―アレクサンドル・プーシキンをめぐって(前田和泉)
ベンガル文学 同じであって同じでない―ベンガル文学の場合(丹羽京子) ほか)
4 〈政治〉の力学のなかで(ロシア語文学 初期ソ連の「映画的」偽翻訳文学―マリエッタ・シャギニャン『メス・メンド』を中心に(古宮路子)
アラブ文学 ナギーブ・マフフーズ、アラブ近代小説の成熟(八木久美子) ほか)
5 〈歴史〉のなかでの受容と変容(イタリア語文学 変化する心―イタリアと日本におけるデ・アミーチス(小久保真理江)
バスク語文学 バスク語文学の挑戦―少数言語で書くことが当たり前になるまで(金子奈美) ほか)
著者等紹介
山口裕之[ヤマグチヒロユキ]
東京外国語大学教授。専門はドイツ文学・思想、表象文化論、メディア理論、翻訳理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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