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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
81
シャワーから出てきたら夫が死んでた。わたしは殺してないんだけど、まあ、逃げなきゃねって始まるクライム・ロードノベル。この主人公が、なんかもう普通の女で、筆致も素っ気ないから盛り上がるわけでもなく淡々と進むんだけど、逃げなきゃという焦燥感だけはヒシヒシと伝わってくる。でもやっぱ素人ぽい女なもんだから、脇が甘くて、あんた何やってんのー!とヒヤヒヤハラハラしつつも、なんだか可愛いなあなんて。そんで、ええええ!? えーと、とにかく心配で、読むのやめられませんでした。こういうの新鮮。とても面白かった。2021/10/15
吉田あや
75
ある日、階段の下で夫が死んでいた。「お別れにはいいタイミングだ」とクールに思考を巡らす主人公ターニャ。「わたしは何もやっていない」と信用できない語り手は語るが、殺してもいない旦那の死体発見現場から逃亡生活に身を転じていくのはなぜなのか。「調べられるのが嫌だった」そんな理由!?な訳はない。ならどうして。用心が足りず結構やらかす主人公よりも私は迷走し、取り乱していた。故に面白かったのも否めないので、へっぽこ探偵姿勢推奨ミステリ。「無実」とは何か。人間は無実のまま生涯を終えるには欲望が勝りすぎる。2021/10/21
himehikage
20
身元を隠し別人になりすまして何年も逃亡を続ける女性の物語。ときどきNetflixでアメリカの連ドラを見ているけれど、突然身に降りかかる危機や、たまに連絡を取り合う謎の人物、大筋には特に関係ないエピソード、日本だったらこんな軽妙さで終わらないだろうというラストを含め、まさにアメリカの連ドラ風味。楽しかったです2022/06/04
アヴォカド
16
ずーっと気になっていたのに読めずにいたのだけれど、このほど日本翻訳大賞の最終候補に残ったということで、やっと読む。どこへ転がっていくかわからない面白さとスピード感。2022/04/04
イエローバード
15
脛に傷を持つ「わたし」は別人に成りすまして結婚。そのため、夫が家の階段から転落死しても警察を呼ぶわけにはいかず、やむなく逃亡生活に入る。行く先々で名前を変え、新たな居場所を探し続けるが、味方かと思った女バーテンダーとの出会いがさらに運命を狂わせ……。冒頭からエンディングまで、ヒロインと共に゛ザ・アメリカ”を疾走できます。ツッコミどころは多々ありますが、そこは楽しんだもの勝ちで。拉致監禁や行方不明モノにうんざりだったらぜひ。2021/11/30
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