内容説明
日米両政府が発禁にした歴史書!削除された38カ所を復原!「幻の原稿」を追加抄録!
目次
序論
日本民族及び日本国家
日本国家の建設
儒教及びシナ文明の伝来
大化改新
仏教は如何にして日本に栄えしか
奈良朝の文化
平安遷都
貴族政治の堕落と武士勢力の台頭
源氏と平氏〔ほか〕
著者等紹介
大川周明[オオカワシュウメイ]
明治19年、山形県酒田市生まれ。旧制荘内中学から熊本の第五高等学校を経て東京帝国大学に進む。青年期に社会主義の洗礼を受けるもやがて国家主義に傾き、時流を捉え海軍の過激派と五・一五事件を企てたが失敗、禁固五年の判決を受け服役した。出所後は生来の文才を生かし文筆活動に専念、昭和14年に『日本二千六百年史』を著すやたちまち五十万部を超えるベストセラーとなる。しかし右翼や軍人から「不敬」「国体違反」などの批判を浴び、告発を受理した検事局から発行停止を命じられた(翌年、三十八カ所の削除を受け入れた出版社が改訂版を発行)。大東亜戦争に際しては「インド独立」を主張し南進論を鼓吹、このため敗戦後、A級戦犯に指定された(同時に改訂版も発禁)。釈放後は神奈川県中津村に隠棲、表舞台から一切の姿を消した。昭和32年12月死去、享年72(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
8
随分前に書かれた本。 漢字の多いのには驚く。 「誇りを持って生きよ」ということかな。 平成、令和の世の中を見たら大川周明は溜息か?便利になったのはいいが、芯の無い日本人と思うかなぁ?2022/01/18
袖崎いたる
2
大川さんの戦後の活動を思うにつけ、日本人であることの誇りを授けんとする書物、と受けとれるのかなと。日本史のアウトサイダーを掬いあげる仕事でもあったというが、概して現代手に入りやすき日本史の数々と比べてみるに、だいぶ印象が異なるものよ。皇紀というのがそもそもそういう類いの質を持っているよな。徳川時代への配視が多いのも驚く。水戸光圀グループが『大日本史』を編纂してたというのは天下周知のことと書かれていたものの、知りませんでした。光圀公の働きエグいよの。2025/05/20
kentake
2
戦前の国家主義者大川周明が昭和14年に著しベストセラーとなった著作の復刻版。古代から中国や朝鮮の文化を学び発展してきた日本ではあるが、その後の武家社会や明治維新等の歴史を経て天皇を中心とする独自の日本精神を醸成してきたという点が、著者の歴史観をもとに解説されている。漢文調の表現が多く読みづらい点もあるが、日本史を①建国から大化改新、②大化改新から鎌倉幕府創立、③鎌倉幕府創立から徳川幕府の大政奉還、④明治維新以降という四期に区分するという考え方は、戦前の日本史の捉え方がわかり面白い。2024/03/08