目次
眼と眼
歯と歯
誇る伝統
ノモンハンは何処ぞ
一勝一敗
拡大の責は何人ぞ
敢戦苦闘
フラルキ爆撃さる
第六軍の戦場統帥
骨を曝して
手記「ノモンハンの罪人と呼ばれて」
著者等紹介
辻政信[ツジマサノブ]
明治35年石川県生まれ。昭和6年陸軍大学校卒業後、大本営参謀となる。ノモンハン事件、マレー作戦、ビルマ作戦などを指揮、「作戦の神様」とうたわれた。敗戦直後、連合軍支配下のタイを脱出し、日中連携を企図して数年間、東南アジアや中国大陸を潜行。その後、奇跡的帰国を果たし、昭和27年から連続4回衆議院議員に当選したが、昭和36年参議院議員として再び東南アジアに向かうとラオス付近で行方不明になった。生存説、他殺説など議論を呼んだが確たる消息を得ないまま現在に至っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book Lover Mr.Garakuta
16
図書館本:日本帝国軍の暴走となったノモンハン事件に関する話。ソ連の赤軍と日本帝国陸軍の戦いで、赤軍の勝ち。2021/02/13
よっしー
10
ノモンハン事件の顛末について。日本軍の完敗とされている当事件について、最新の研究では日本軍の勝利であったことが明らかになってきたとのこと。歴史に「たられば」は付き物だが、考え方として知っておくことは悪くない。本書により実際の戦場の臨場感は味わえた。2022/11/19
ふたば
8
ノモンハン事件について知りたいと思い購入したものだが、ノモンハン事件そのものを知っていないと内容を把握することは困難であると感じた。現場を知らない上層部と現場に身を置き、翻弄される兵士の乖離の大きさにただ驚くのみだ。ノモンハン事件は、日本軍の負けという印象があった。しかし、それは上層部、大本営の思い込みであって、現場は決して負けたと思っていない。現場で戦った者たちの悔しさは一通りではなかったろう。参謀の一人としてこの戦いに身を投じた著者の言葉から、それをひしひしと感じた。2020/08/08
Iwata Kentaro
7
10月17日再読。この文体で辻の直筆とは考えづらい。あやしい奇書なのではないか。 興味深かったが、かなり恣意的な本。2020/10/06
Yasuhisa Ogura
5
ノモンハン事件の責任者とされている関東軍の辻政信参謀が、戦後になって事件のあらましを記したもの。額面どおりに受け取ることはできないとしても、実際に戦闘に参加した者しか分からないような戦場の臨場感が伝わってくる。同様に戦場の後方では、宴会が行われている様子なども描かれていて興味深い。当否はともかくとして、著者自身の作戦指揮を正当化しようとする主張が強く描かれており、著者を理解するうえで参考になる。2021/04/17